オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

キックボクシングとパントマイム

キックボクシングをやっている女性なんですけれど、もう2年くらいはやっているのでしょうか、けれどどうしても肩に力が入りがちで、いつも注意されるらしいんですね。


肩に力が入ってしまいますと、パンチのスピードも威力も当然半減するわけで、しかも疲労感も強くなりますよね。


で、リラックスすればいいか?といいますと、そう簡単なことではないんですよね。


しっかり防御姿勢をとるために、いわゆるファイティングポーズで脇を閉めて拳を顔の高さに持ち上げますと、やはり肩周りの力が抜きづらい。



これを解消するためにはどうしたらいいんでしょう?



やりこんでいく中で、自分なりに体得していく?


いつも同じアドバイス


「肩の力、抜いて!」
「肩、下げて!」
「リラックス!リラックス!」


これで、解決するには、一体どれだけの時間の練習を積めばいいんでしょう?



・・・困りますよね。


そんなことは耳にたこが出来るくらい、何度も聞いて、頭では分っているんですから。
けれど、身体がそうは動いてくれないから、ずっと悩み続けているんですものね。


センスの良し悪し、といってしまいますと、確かにそうかもしれませんけれど。。。


(そんなことで、片付けないで~~~っ!)




で、ひょんなことから、私がちょっとアドバイスをしたんですね。
バランス感覚のときにもお話ししましたけれど、身体の意識の仕方で、今回はあるワンポイントだけ。



さすがですね!
まじめに一生懸命やり続けているからだと思うんですけれど、すぐにその場で、そのポイントを上手く意識できまして、彼女なりに


「おっ!これは違う。」


と、手応えを感じてくれまして、その数日後・・・




スパーリング相手のトレーナーが、彼女の今までのパンチ力との違いを感じて、
ガードを堅めにし、攻撃にも力が入ってきとのこと。


「やったぁーっ!」


ってところですね。



他にも、ちょっと時間をおいて会った先輩に、


「おっ、良くなったねぇ。やっぱりこつこつやり続けてるからだね。」


って。



彼女も嬉しいですし、私も嬉しいわ。



けれど、決してこつこつと頑張った成果ではありませんね。
もちろん、それはとっても大事ではありますけれど、



同じ身体のままで、
同じ運動神経のままで、


身体の使い方の意識が変わるだけで、ずいぶんと大きな差が生まれるんです。


それは形ではありませんし、精神論的なものでもありません。



天才的な人たちはそれを無意識にやっているのでしょうし、そうでない人も、他の要素、筋力や精神などでカバーしている場合もあるでしょうけれど、こういったやり方もあるんですよね。


JIDAIマイムがいろいろな分野で役に立ってくれることは、ほんとに嬉しいことです。
彼女のさらなる向上を願っていま~すっ!