今日のパーソナル・レッスンで、お話が出たんですけど、形で教えるのは危険を伴うと思うんです。
同じポジションをとっていましても、エネルギーの方向が違うということがあるんです。
まぁ、もちろん、もっと単純に力の入れ具合、抜き具合みたいのものもありますけれど、
エネルギーの方向というのは、非常に重要な問題だと思います。
例えば、股関節外旋位という膝が外を向いた状態であったとしましても、力といいますかエネルギーが外旋方向(もっと膝が外を向こうとする)に働いているのか?
逆に内旋方向(膝が内側を向こうとする)に働いているのか?
というような、見た目では同じでも、中身が違うということがあるんですね。
これが身体の一カ所だけでなく、全身に渡っているわけですから、それはそれはもう、大変な問題なんです。
もちろん、中身が違うわけですから、見た目が同じと言いながらも、やはり印象が違います。
けれど、何が違うのかはよく分らない。。。
ほぼ同じ形をとっているにもかかわらず、全く違う。。。
これが、上手でない人とそうでない人との違いであったりするわけです。
柔軟性や筋力の問題とは、全く別の問題です。
西洋人と東洋人の違いにもかかわってくると、私は考えていますけれど、それはさておき、
形を教えることは、余程注意をしませんと、教える側も教わる側も、教えた気、習った気になってしまい、なのに実のないものとなりかねないのです。
踊り的なものは、それでもまだ許されますけど、スポーツ的なものはそれでは本当に困ると思うんです。
形がスピードやパワーを作り出すわけではなく、スピードやパワーが出るように動くと、ある種の形になるというだけですものね。
形は内在するエネルギーの結果です。
そして、エネルギーというのは、単に筋肉を収縮させて発生させる力ではありません。
流れです。
動いている時はもちろん、止まっている時もエネルギーの流れを大事にできるといいですね。