オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

身体感性を創る その2

さて、前回の続きです。
身体感性を創る上での重要なものとしまして、”触”感度としての”皮膚感覚”や、”感情”感度としての”臓器感覚”を、私は大事にしています。


まず皮膚感覚ですけれど、これは私の場合マイムですから、実際には何かに触れるということはありません。
ですが、触れているという感触を味わうようにしなければいけないと思っているんです。


摩擦感でありますとか、ぬめり感でありますとか、鋭利感でありますとか、あるいは空気の触れている感じなどでしょうか?


これらはやはり、手の平が一番敏感に感じますけれど、出来るだけ全身に広げていきたいですよね。




・・・何を言っているの???
という感じでしょうか?
妄想じゃない?と思われますでしょうか?




信じていただけるか分りませんけれど、実際に手の平の感度は、私も自分自身も気が付かないうちに高くなっているようでして、整体の学校に通っていた頃、体をさすったり、顔や頭のマッサージをしたりしていたんですけど、私の手の感触に講師の方々が驚かれていました。


これには前回お話しました”深部感覚”のおかげもあるとは思いますけれど、それでもやはり、常に皮膚感覚にも意識を向けてきたせいだと思うんです。



イメージを身体につなげるって、とっても大きなことなんですよ。



そして最後に臓器感覚


これも、なんだか怪しいですよね(笑)



これは空腹感や吐き気、痛みといったような解剖学的なものではなく、最初にも申しましたように、あくまで”感情”感度としての”ということなんです。



前々回のお話『感情は心でなく、体。』にありますように、私は感情は脳ではなく体、それもほぼ臓器にあると思っているんです。
腸や胃をメインとしたいわゆる臓器一般に、心臓や呼吸器系(肺や気道)、さらに循環器系(血管)まで。


そして、マイムやエモーショナル・ボディワークで感情を表す際には、空間意識を利用したりしながら、これら臓器の変化が感情の変化であるということを感じ取っていくんです。




これも相当に妄想の世界っぽいですよね(笑)



けれど、とても大事なことなんですよ。
パントマイムに限らず嘘くさい演技にしかならない人、演技に幅が無い人、感情のエネルギーが弱い人は、こういったことを意識していくことをお奨めします。


それは、思考と感情は別物ということを、しっかり作っていくことでもあります。



さて、こうして見てきました、様々な感覚を鍛えるということが、身体感性を創るということなんですね。
単に筋トレしたりストレッチといった身体の構造物を鍛えるのとは、それがインナーであろうと体幹であろうと、目を向けているところが根本的に違うということです。



だからこそ、身体感性を創るという行為はスポーツでも、音楽でも、踊りでも、何でも・・・その確固とした土台になり得ますし、身体表現や演技の面では飛躍的に表現力が向上するわけです。




なんだか批判を浴びそうですけれど、これは私のこれまでの信念。
仕方ありません。



マイムから心と身体の平和を

オーガニックな(生きた)カラダに  http://jidai.mond.jp/