オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

感情を俯瞰する 〜「生きる」を俯瞰する〜

感情とのつき合い方って、難しいですよね。



前々回の記事で、
マイムを通して「生きる」を俯瞰している
というお話をしましたけれど、
そこには、
自分の感情を俯瞰する
ということもあるんです。





一般的には、感情には、
ポジティブな感情、ネガティブな感情があるように、
思われていますよね?



私もずっと以前は、そう思っていました。



その後、いろいろな本やお話から、
感情にポジティブもネガティブもないんだ
ということは、
知るようにはなったんですね。




けれど、それはあくまで頭での理解。





ですから、どこかで、
 
本当にそうなのかな?



なんだか、スピリチュアル系の「そのままでいいんだよ」「ありのままの自分」
といった流れでの、その場しのぎ的な気休め、言い換えれば”逃げ”ではないのかな?




と思っていたんです。



 
 
けれど、このマイム(アートマイム、オーガニックマイム)を体得するに従って、
確かに感情自体に、ポジティブもネガティブもないということが、



体で理解できるようになったんです。




 

そこで分かったことは、


そのポジティブもネガティブもない感情は、

私がマイムを語る際によく使う言い回し


「普遍的な感情」


であって、

一般的な感情ではなかったんです。






一般的な感情は、「普遍的な感情」に対して、
「エゴの感情」と私が言っているものになります。




なので、私の考えでは、

「エゴの感情」にはポジティブやネガティブがあります。





では、この2種類の感情の違いはどこにあるのか?




ポイントは、

「思考」




このマイム(アートマイム、オーガニックマイム)は、
非常にエモーショナルなマイムでして、様々に感情を表現するんですね。


もちろん、作品中では、その感情が生まれる原因・理由はあるのですけど、
演技的には、その理由に思いを向けるというよりも、
身体に意識が向かう必要がありまして、
そのことから、あることが見えてきたんです。





感情自体は、純粋な身体的反応に過ぎないということが。


 
身体的反応が、感情のスイッチになっているともいえます。






もちろん、マイムの世界ではなく、私たちの現実日常では、
そこに全くもって思考が絡まないわけではないのですけど、


この身体的な反応としての「普遍的な感情」を、



自分個人の感情として正当化するために、


思考をエネルギーとして送り続けてしまう。






それが、エゴの感情。




分かりづらいですね。。。




例えば、怒りの身体的反応が生じて(感情のスイッチが入って)しまったと。

そうしますと、脳はこの身体的反応は実際に起きていることなので、
無かったことにはできませんで、むしろ積極的に正当化しようとします。

そこで、怒りの原因を探り当てて、
「◯◯のせいで、私は怒った」「◯◯が悪いから、私が怒るのは当然だ」とするんです。






ところで、感情というのは、「生きる」ということにとって、
大きなエネルギーの波なものですから、とても気持いいんです。


感情というのは、種類に関係なく、


「生きる」にとってはただただ悦びなんです。





前々回もお話しましたけれど、「生きる=感覚の変化」。



平坦に「生きる」では、つまらない。生きている感じがしない。






ですから、一旦怒りでも悲しみでも、スイッチが入ってしまいますと、
簡単には消したくないわけです。




感情を正当化するための個人的な思考(理由)を、送り続けてしまうことで、

エゴの感情となり、ポジティブやネガティブといった価値観と結びついてしまう。






特にネガティブな感情には、思考というエネルギーを送り続けやすいようです。
(ネガティブな感情が、思考エネルギーを要求してくるのでしょうか?)



一方どうも、ポジティブな感情は思考エネルギーを受け取りづらいのか?
やはり、元の感情自体は単なるスイッチ、反応でしかないために、消えやすいようですね。





私がこのマイム体得に当たって生み出しました”エモーショナル・ボディワーク”は、
まさに、こういったことを、頭ではなく、体で理解する素晴らしい方法(自画自賛〜 笑)

なのですが、エモーショナル・ボディワークをしますと、
たとえどんな種類の感情であろうと、

感情を大きく表すことは、本当に気持ちよく、
体中にエネルギーが満ち渡るのを感じるんです。






感情を体全体で表すわけですけれど、そんなことは現実日常では、
小さな子どものころまでで、私たち大人はそんなことは中々しませんし、出来ないものです。




中には、感情が生まれなくなってしまっている人もいます。
ある感情を良くないものとして、押さえ込むことに慣れ過ぎてしまって、
まるでその種の感情が、もともと無いかのようになってしまうんですね。




あるいは、ある種の感情が身体に色濃く根付いてしまい、
何かあるとすぐにその感情のスイッチが入ってしまう。

すぐカッとなる人、すぐに涙を流す人・・・いますでしょ?




ですから、性格といわれるものも、
実はこのようなある種の感情が根付いた身体というものとの結びつきが、
強いのだと思うんです。




こんなことも、マイムの世界からはよく見えますし、身体で味わえるんですね。




「マイムから心と身体の平和を」というのも、こんなことからの言葉。






感情を味わうことと、

感情に巻き込まれる・飲まれる・溺れることは、

全く違うこと。





感情に巻き込まれない・飲まれない・溺れないことと、

感情を感じないこととは、

全く違うこと。





感情を身体で味わうことは、


自身の平和への第一歩だなぁと、思っています。
 
 
 
※ 『エモーショナル・ボディワーク』は12月6日 下記参照下さい。
 
※ 前々回の記事 『「生きる」を俯瞰する』
 
 
 
 
 
   11月30日 『マイミクロスコープ 〜夜のアートマイム劇場〜


              新作 「羽」

                 https://www.facebook.com/events/889597824428260/
 
 
 
 
 

  11月15日 『声(音)を体に響かせる〜自分の真実に出会う

                 https://www.facebook.com/events/1671561086423241/




    11月19日 『顔呼吸・丹田呼吸 〜表現力に自信を〜

                 https://www.facebook.com/events/534577266700027/




  12月3日 『声(音)を体に響かせる 〜自分の真実に出会う

                 https://www.facebook.com/events/1627975537476174/



 
  12月6日 『エモーショナル・ボディワーク 〜 感情と身体〜

                 https://www.facebook.com/events/1685062018446643/
                 



           12月13日 『原始歩き同好会

                 https://www.facebook.com/events/1675269659377807/

 
 
 
       
   12月13日 『動作塾』(今月のテーマ「キック・蹴り」)

                 https://www.facebook.com/events/1513821935609074/
 
 
 
 
 
Body,Mind&Spirit 

本当の自分の身体は天才だ!

 
 
 
 
 
 
 
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