オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

ゾーンと気持ち良さ

以前、ゾーンに入るためのキーワードとして、「気持いい」が重要というお話をしました。


けれど、

何を気持いいと感じるか?

実は、ここがとても大切なんです。



いわゆる日常的な気持いいというもの、
例えば、こんな夏の暑い日に海に入れば気持いいでしょうし、
どこかでオイルマッサージでもしてもらえば気持いい。
楽しく踊るのも気持いい、ストレッチしたら気持いい・・・

それらも、もちろん悪くはないのですが、
私が重視している気持ちよさというのは、そういうことではないんです。




先日のワークショップ『声(音)を身体に響かせる〜身体感覚を磨く〜』に参加下さった方で、
このことに気がついてくれた女性がいました。


このワークショップは今年に入ってから始めまして、とても人気が高く、すでに9回目を迎え、
この回は初のリピーター限定にしたんですね。
ということで、普段よりもちょっと突っ込んだこととして、
声(音)を身体に響かせながら、いろいろ動いてもらったんです。


で、先の女性ですけれど、彼女はマイムを昔からやっていまして(私のところではなく)、
けれど、どこか違和感を感じていて、踊りに希望を見出そうとしていた時期がかなりあったようなんです。


それが、今回のワークで、声(音)を身体に響かせながらマイムの動きをしてみたところ、
これまでと全く違った感覚になった。
すごく気持いい!と。


未知の気持ちよさだったんです。



彼女は、今までもマイムをするときに、心の中で言葉を発していたらしいのですが、
それはいわゆる口で喋る時と同じ感じで、それが今回、声(音)を身体に響かせることで、
いわゆるマイム、パントマイムと私たちのマイム(アートマイム、オーガニックマイム)との違いが、
はっきり分かったということなんです。

(アートマイム、オーガニックマイムはゾーンに入っていることが前提というお話、
覚えてらっしゃいますか?)


かいつまんでお話しますと、いわゆるパントマイムはチャップリンのような無声映画的マイムで、
普段の喋りをマイムに置き換えたものだと。

一方、私たちのマイム(アートマイム、オーガニックマイム)は、 
言葉以前のエネルギーによるマイムだと。




少し分かりづらいかもしれませんので、もうひと方の感想を。


別の女性、この方はもう何度も声のワークを受講されているのですが、
当然動きながらというのは初めて。


どうだったか?


思考が止まる!




声(音)を身体に響かせながら動いたり、黙ったまま動いたりということを何度か繰り返して、
違いを味わってもらったのですが、 

黙って動いていると、思考が頭を巡ってしまうけれど、
声(音)を身体に響かせながらだと、思考が止まって、気持いい!と。


「言葉以前のエネルギーによるマイム」ということが、この女性の「思考が止まる」ということで、
お分りいただけるのではないでしょうか?


思考ではない、言葉以前のエネルギーを身体化したものが
アートマイムでありオーガニックマイムなんですね。


ちなみに踊りとは全く異なります。
踊りは、言葉以前ではなく、言葉とはつながっていないところの世界を扱っていると、私は考えます。
そのため、踊りに言葉とつながった感じが見えますと、それはマイムでは?と思ってしまうのです。



さて、思考を”止める”ではなく、”止まる”というところが、非常に重要だと思います。




声(音)を身体に響かせているとき、

自然に思考が止まり、

身体中の細胞に自らの呼吸(心の状態)による振動が生じ、

心と身体がひとつとなる。




それがつまり、気持いい状態なんですね。



先ほどのマイムの女性は、これまでのマイムがどうにも表面的で違和感を感じ、気持良くない。
踊りのほうが気持いいのではないか?と、けれど、踊りの気持ちよさにも疑問を感じていた。


ところが、この声(音)を身体に響かせながらの状態でいるとき、
たとえこれまでのマイムのときと同じ言葉を心の中で発しても、
その真実度が全く違うことに気がついたんです。



言葉に嘘がない。



自分が信じられる。



これまでのマイムでは、自分に嘘を感じていたのだと思います。
もちろん、マイムに限らず、こういった表面的、嘘の状態であっても、
達成感やら何やらで気持ち良さは味わえます。


けれど、その気持ち良さは、ここでいう気持ち良さとは、全く異なります。




ここで、最初に戻りますが、ゾーンに入るために必要な気持ち良さとは、
まず、この気持ち良さを味わうこと無しには、お話が進められないということなんです。


もちろん、実際に声(音)を出すとなりますと、それなりの(声のための)技術が必要ですが、
その声(音)を身体に響かせる状態自体は、声を出さずとも可能です。


ですから、声を出せないからといって、
ゾーンに入れるチャンスが全くないということではありません。


ただ、 声(音)を身体に響かせられますと、
ゾーンに入るために必要な気持ち良さを、体感できます。


そして、これは身体瞑想にもつながってきますが、それはまた。



「気持いい」を体感してみませんか?







            

   9月18日 『マイミクロスコープ 〜夜のアートマイム劇場〜』

                新作 「淵」

                https://www.facebook.com/events/991623650870332/





       8月29日 『身体感性を育てる〜身体と想像力〜

                 https://www.facebook.com/events/516872695135302/

  



   9月10日 『声(音)を体に響かせる〜身体感覚を磨く 第11回』

                 https://www.facebook.com/events/826533874127692/





        9月13日 『「丹田・軸・脱力」開発ワーク』

                 https://www.facebook.com/events/817625011677819/




   9月17日 『エモーショナル・ボディワーク 〜感情と身体〜』

                 https://www.facebook.com/events/152109571788982/



  
          9月22日 『顔呼吸・丹田呼吸ワーク』

                 https://www.facebook.com/events/877292338974159/





       9月23日 『身体瞑想〜身体を使う人のために〜』

                 https://www.facebook.com/events/494546544061152/




Body,Mind&Spirit 本当の自分の身体は天才だ!







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