ジェスチャー、無言芝居、ピエロ、ダンス的テクニック、コメディ・・・
パントマイムといいますと、この中のどれかの印象ではないかな？
と思うんですけど、どうですか？
組み合わせもあるかもしれませんね。
では、JIDAIオーガニックマイム（前ポーリッシュマイム）は、どれか？
といいますと、どれでもありません。
何かといいますと、
“身体表現”です。
“身体表現としてのマイム”なんていいますと、
なんだか踊りのようなイメージになってしまいますけれど、
ダンスや舞踏のような抽象的な動きをするということではありませんで、
ひとつひとつが意味をもった動きでがありますから、だいぶ違うんですよ。
（ただ、意味を持った動きといいましても、
ジェスチャーということではありません。）
さて、身体表現ということは、何が大事かといいますと、
一番分りやすいこととしましては、
身体のラインです。身体が作り出すラインですね。
何かモノを取りに腕を伸ばすとしまして、
その動きのラインや体勢などが美しいかどうか？ですね。
けれど、単にきれいに、例えばバレエのように動きましょう、ということではありません。
あくまで、“何でもないように”というのが重要なんです。
見せようとするものが、バレエとは違うからです。
“きれい”を見せるわけではないからなんですね。
「モノを取りにいく」という“エネルギー”を見せることが最も大事なことなんです。
・・・は？？？
かもしれませんけど、そういうことなんです。
そのエネルギーが純粋であればあるほど、動きが美しくなる。
動きのラインや体勢の美しさというのは、そういう美しさなんです。
これは形を真似して出来るものではありません。
外側を真似している限りは、“きれい”を見せようとしていることになってしまうんです。
生徒が指導者から学ぶべきは内側の“エネルギー”であり、
指導者が指導すべきは内側の“エネルギー”なんですね。
もちろん、そこに形のきれいさも入ってくるんですよ。
ただ、どちらが土台になっているか？ということなんです。
JIDAIオーガニックマイムは、こういった意味で身体表現としてのマイムなものですから、
”エネルギー”という言葉なくしては決して語ることができません。
“エネルギー”は決して単に内面的な、やる気、本気といったことではなく、
身体の使い方を前提とした上で内面と一致したもの。
そして、身体と内面を一致させる、その繋ぎの役割を果たすのが
“呼吸”。
ですから、JIDAIオーガニックマイムは、
”呼吸”という言葉なくしても語ることができないんです。
ダンスのようなリズム感で動くのではなく、
呼吸のリズムで動く身体表現がこのマイムです。
（私は、宇宙の持つあらゆる“音”を身体で表すことだと思っています。）
こうして書いてきますと、なんだか宗教っぽい感じがします？
私は宗教っぽい練習（精神性ばかりを重視した練習）はあまり好きではないので、
具体的に身体の使い方から入っていきます。
ただ、身体を内側まで入っていこうとすると、
精神性に入らざるを得ないといいますか、入ってしまいますし、
精神性に入らなければ、身体の内側もそれほど入っていけないということなんです。
パントマイムとひと言でいいましても、タイプはいろいろあります。
全く違う分野の方でも、こんな私たちのマイムが役に立つかもしれません。
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