前回、浮遊感覚ということをお話に出しましたけれど、
これは単に身体をどう動かすか？といった狭い意味だけでなく、とても重要なことなんですね。
どういうことかと言いますと、
視野が広がる。
空間意識が持てる。
ということなんです。
で、そのことをお話する前に、
もう少しこの浮遊感覚をきちんと理解していただいた方が良いと思いますので、
しばしお聞き下さいませ。
以前、『真っすぐな姿勢になるのに、お腹に力を入れた方がいいかどうか？』
というお話をしました。
その際、
「頭が浮かんでいて、顔から下の体は全部ぶら下がっているような感じ」
ということを、お伝えしました。
頭が浮いているわけですね。決して持ち上げるのではありませんね。
で、この浮いているというのが、実は頭だけではないんです。
顔から下はぶら下がっていると言っておりますが、
そのぶら下がっているところでさえ、浮いているんです。
・・・？？？
ですよね。もっと分りやすく言ってくれ！ですよね。
えぇ～、例えば、足首や膝の関節なんかも浮いていて欲しいんです。
いや、まぁ、どこでもなんですけど・・・
で、浮きながら下への力、つまり重力に引っ張られていて欲しいんですね。
ますます、混乱させててしまっているでしょうか・・・
もう少し簡単に言いますと、
膝関節が浮いているとしましたら、そのすぐ下のスネなどはぶら下がっているということなんです。
さらに同時に、そのスネの下の足首の関節が浮いていますから、
すぐ下の足（踵とか土踏まず）はぶら下がっているということなんです。
伝わるといいんですけど・・・
この間、クラスではこんな説明をしました。
磁石がありますでしょ？
棒磁石、上をN極、下をS極としまして、
上に行くエネルギーと下に行くエネルギーとに分かれますけれど、
これをS極のどこかで折ってしまっても、
またその短い棒磁石にN極とS極という相反するエネルギーが生まれますよね？
実際には、磁石の外を走る磁力線はN極からS極に向かい、
内部を走る磁束線はS極からN極に向かうようですが、
イメージとして分っていただけたらと思います。
と、お伝えしたいのは、
全体としても上下のエネルギーが働いており、
また、どこの部分を取り出しても、
そこではやはり上下のエネルギーが働いているということなんです。
もちろん、上下だけでなく前後左右の全ての方向で相反するエネルギーが、
身体全体でも部分でも働いているわけですが、ここではとりあえず上下だけのお話に。
ということでして、これを頭での理解ではなく身体で実感していくことが重要なんですね。
（足裏と地面の関係も同じなんですけど、私まだうまく説明しきれません。あしからず。。。
・・・って、今回のお話、うまく説明出来てる？？？）
説明が長くなってしまいましたけれど、今回の大切なお話。
「視野が広がる」「空間意識が持てる」ということ。
この浮遊感覚を持てるようになりますと、
例えば、頭が浮いているだけでも、十分に視野が広がるんです。
視界を明るく感じるかもしれません。
これは、やっていただければどなたでも分るはずです。
そして、視野が広がるといいますのは、言い換えますと、
自分の持っている（扱える）空間が広がるということでもあります。
このとき、大袈裟にいいますと自分自身が宇宙であるような、
あるいは全てに祝福されているような感じになるかもしれません。
まぁ、あまりない変な言い方しますと宗教っぽくなるので、やめておきましょうね（笑）
よくリラックスして～っていいますけれど、
リラックスの質を、この空間の感じ方に置き換えるといいかもしれませんね。
緊張の度合いが強ければ強いほど、空間は閉じて自分にべったりとくっついていたり、
自分の中の空間まで全て閉じてしまっているはずですからね。
浮遊感覚どころではないですよね。
リラックスのために大きく息を吐いたりしますけど、
あれは自分の中に空間を作る行為だともいえるわけです。
その空間を作るのに良い方法が、すなわち浮遊感覚を得るようにするということなんですね。
そうそう、浮き足立つというのは、全く違いますよ。
それは浮遊感覚ではありません。下への力、重力、ぶら下がる力が働いていませんからね。
と、偉そうにお話していますけれど、私自身も100%使いこなせているわけではありません。
日常まで含めると、どの程度かなぁ。。。
ですから、もっと質を高めたいですし、いつでも、特に「いざ！」という時にこそ、
使えるようになりたいなぁと思っています。
みなさんも、ぜひ浮遊感覚に目を向けていただいて、
身体の使い方だけでなく、心のあり方にまで役立ててみて下さいね。
浮遊感覚、レッスンに興味ある方はご連絡下さい。グループでも結構です。お待ちしております。
Body,Mind&Spirit 本当の自分の身体は天才だ！
