オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

良い姿勢の指針って、誰のためのもの?

先日、治療家の方が集まるようなセミナーに参加した際、
帰りにその参加者の方といろいろお話させていただいている中で、姿勢の話になりました。


「真っすぐな正しい姿勢」


これは、少しでも勉強された方ですとご存知かと思いますが、立ち姿を横から見て


耳の穴・肩の中心(肩峰)・大腿骨の付け根(大転子)・膝の中心・外くるぶしの前


あたりが、垂直線上にある状態ということになっているんですね。



私も昔は、「へぇ~、そうかぁ。」と感心していたのですけど、感心はするものの、


「で、これはどうしたら、実現できるの???」


だったんですよね。



みなさんはどうですか?
こんな、

横から見た姿勢でのチェックポイントって、どうチェックします?

鏡を使っても難しいですよね?


つまり、このチェックポイントは、
あくまで自分以外の他人目線(治療家やトレーナーなど)でのポイント。



当人のためのものではない!!



当人にとっては、外から見たときの位置関係を気にしていたのでは、
仮にその理想的な姿勢になれたとしましても、
いろいろ無理が働いて窮屈な姿勢になってしまうのではないかと思うんです。


ということは、この良い姿勢をとり続けますと、身体は悲鳴をあげることになりますよね。


良い姿勢は、身体に負担が一番少ない姿勢のはずなのに、本末転倒!



良い姿勢の指針、他人目線ではなく、自分自身のものが欲しいですよね?


他人目線の指針に合わせようとするのではなく、結果としてその指針に近づく。


その方が自然だと思うんです。



で書きましたような状態は、その人にとって今の良い姿勢だと思うんです。
で、この質を上げていけるといいんじゃないかな?と思うんですね。


質を上げる・・・それは良い姿勢を目的とするのではなく、通過点のようにして、
これまでバランス悪く使ってきた身体の使い方を整えていく中で、
気がついたら姿勢も良くなっている、そんな感じですね。


この辺りのことは、誤解されるかもしれませんけれど、
良い姿勢で何かを行なうという意識も確かに必要なんですけど、
何かをする時の効率の良い動きというのが、
そのまま良い姿勢につながってくるところがあるんですね。


よく耳にするのは、「良い姿勢、正しい姿勢で行ないましょう」だと思うんです。
私の場合は、ちょっと考え方が違うんですね。



良い姿勢というものがまずあって、次に行為があるというのではなく、
行為を効率的に行なう(十分なエネルギーを出しつつ、
変な負担をかけずケガや故障につながらないように行なう)姿勢が、
良い姿勢だと思うんですね。



ですから、同じ行為をするのでも、人によって見た目の姿勢は変わり得るということなんです。


もちろん、基本は同じ人間としての構造がありますから、
突き詰めていけば似たような姿勢にはなると思うんですけどね。



お話を最初に戻しまして、
セミナーの帰りに治療家の方とは電車の方面が違ったために、
ここまで詳細なお話は出来なかったのですが、
他人目線での良い姿勢の指針は参考にしながら、
当人が自分の身体感覚と上手につき合えるようにしていってもらうことが何より大事ではないかなぁ?
という私の考え方は、その方には新鮮な考え方だったようで、とても興味を持たれたようでした。



私はマイムでもJIDAIメソッドでも、そこをベースにしています。


形に当てはめるのではなく、形がついてくる。


形がついてくるほどに、身体感覚を磨く。


本気モードの人には身体感覚の磨き方、一般の方には楽しい身体とのつき合い方、
上手に伝えたいですね。


先ほどの治療家の方とは、私もいろいろ勉強させていただきながら、
これから良いおつき合いが出来そうです。




特別レッスン開催中!
表現者のためのアートマイム・レッスン』


Body,Mind&Spirit 本当の自分の身体は天才だ!




マイムから心と身体の平和を


ホームページ http://jidai9.wix.com/jidai

Twitter  ORGANIC_JIDAI



日本アートマイム協会

ホームページ http://jidai9.wix.com/artmime