オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

自分で自分を騙せてこそ?

自分で自分を騙す・・・




みなさんには、そんな経験ありますでしょうか?




普通に考えると、あまりなさそうですよね?
必要なさそうですものね(笑)





けれど、演技においては、極めて重要!

これが出来ないばかりに、
うるさい演技、押し付けがましい演技、つまらない演技になってしまうんです。





で、演技の必要なのない人も、実は意外に自分を騙すことは、頻繁に行なっています。
痛いのに、大丈夫だと思おうとしたり、欲しいのに、必要ないと思おうとしたり・・・ね?



こんなとき、ただそう思う、そう考えるだけではなく、
呼吸を整えたり、平静を装うといったような身体への働きかけをしませんか?
意識せずに自然とそうなっている場合もあると思うんです。





といったようにですね、
演技の際に、この自分を騙すということが、
単に気持ちや思考の問題ではなく、身体的な問題として捉えることが、大事になってくるんです。






ところで、
どうして自分で自分を騙す必要があるのか?
念のためお話しておきますね。





演技というのは原則、先に起きることが予め分かっています。
お話の結末まで、どういう流れでいつ何が起きて、どういった反応が生じて、
といったこと全て、事細かに決まっていますよね?



けれど、実生活ではそんなことは決してない。
1秒先ですら、予測は立つものの、全てが未知。




ですから、演者が観客に非日常の世界をリアル感じてもらい、惹き込むためには、
実生活のように「1秒先ですら、予測は立つものの、全てが未知。」
という状態を作る必要があるんです。




先を知って演技していると、

どんなに感情をこめても、

学芸会です。







ご自身が演技されない一般の方でも、
この、先を知っているのか知らないのか?ということに視点をおいて、ひとの演技を観ますと、
感情のこもり具合とは別に、学芸会演技かどうかが分かるのではないかと思います。




つまり、先を知った演技ですと、その後に起きる感情(種類にしてボリュームにしても)に、

必然性を感じづらくなってしまうんですね。





そう考えますと、役者は感情表現そのものよりも先に、
自分を騙す術(すべ)を身につけたほうがいいのかもしれません。




お笑いの人に、演技派の人が多いのは、
そもそも笑わせるには、この自分を騙すことで、
リアル感を出す必要があることと関係が深いかもしれませんね。




一方、身体表現系、特にマイムのひとは、これが下手。

というのは、どうしても自分の身体を意識的にコントロールすることが優先されてしまうため、
何をやっても、能動感に溢れてしまいます。





さて、自分で自分を騙すというのは、
その瞬間瞬間を生きるということにもつながってきます。






けれど、先を知ってしまっているにもかかわらず、知らない状態でいるということは、


果たして可能なのでしょうか?







もちろん、可能だからこそ、こんなお話をしているのですけど、重要なことがあります。それは・・・



知らないようにする。
知らないフリをする。


ということでは、決してないということ。





そういった意志の力ではどうにもなりません。






知らない状態にすることなんです。



状態・・・つまり身体的なことですね。





そして、ここに、呼吸の使い方が深くかかわってくる。




自分で自分を騙す、最大のポイントは

呼吸に騙しを入れることです。






ちなみに、アートマイムでは心情や出来事の変化のポイントで「止まる」ことが重要なのですが、
ここも自分を騙せることで、型としての「止まる」から、必然性のある「止まる」になり、
演技にリアリティーが生まれます。



そうなりますと、この止まりの中に、
言葉にはならない言葉のような情報が満ちてくるんですね。






このようにですね、自分で自分を騙すことで、
演技にリアリティー、必然性が生まれるわけですけれど、
これを技術として身につけることは、もちろん、容易ではない。




それもあって、映像では役者に脚本を渡さないとか、ドキュメンタリーのように
撮影していくというものが、出てくるのかもしれません。





けれど、舞台で演じる上では、技術として身につけませんと、
きのうは上手くいったけれど、きょうはできませんでした、ということになりかねません。





観客にとっては、その1回が全てなわけですから、

いつでも再現できるようにしておく必要があるのではないでしょうか?





さて、「役者は感情表現そのものよりも先に、自分を騙す術(すべ)を身につけたほうがいいのかもしれません。」と言いましたけれど、
そうはいっても、私のところでも、プロフェッショナルクラスや個人レッスンくらいでしか取り上げていません。
(だからこそ、プロフェッショナルクラスであり、個人レッスン)


興味のある方は、個人レッスンがオススメです。







         7月2日
       

        『アンドロイド

         in シアターX国際舞台芸術祭2016

              https://www.facebook.com/events/235050900202469/





         6月2日 『リラックスとエネルギー

         (発声・響声・響音と身体表現の関係から探る)

               https://www.facebook.com/events/1073381846053605/




   6月12日 『動作塾(6月のテーマ「ピッチング・サーブ」)

                 https://www.facebook.com/events/1731199103793935/




      6月12日 『原始歩き同好会』(アーシング・スタイル)            
              https://www.facebook.com/events/1616096668713395/




   6月16日 『声(音)を身体に響かせる〜自分の内を外へ広げる

                 https://www.facebook.com/events/1716082898604651/




        6月26日 『ストレス・緊張を抜き去る

              (頭・アゴ・首をゆるめる)

                https://www.facebook.com/events/1745930962295495/




          6月30日 『動作塾 特別講座

        (刀の扱いから、身体の使い方とエネルギーの伝わり方を学ぶ)

                 https://www.facebook.com/events/1620328011627026/

           7月17日
                 https://www.facebook.com/events/463087577230400/

           7月21日
                 https://www.facebook.com/events/1917151228511694/





   7月3日 『声(音)を身体に響かせる〜自分の内を外へ広げる

                 https://www.facebook.com/events/1762747490637807/


           8月7日 (ホールにて)
                 https://www.facebook.com/events/1551522401809300/







Body,Mind&Spirit 

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