「技術ではないんだ」
という言葉、
耳にしませんか?
大抵、この後には
「気持ちだ」
と続きますね。
私は、この言葉に
騙されてはいけない
と思っているんです。
といいますのは、
この言葉を
発する人と
受ける人とでは、
“技術” の捉え方が
違っているように
思えるからなんです。
「技術ではないんだ」
と発する人は大抵、少なくとも
ある一定のレベル以上の
結果をいつでも出すことができる人ですね。
そして、ここが重要なんですけど、
故意に
ダメなことをやれる。
これではイケナイ
という見本を見せられる。
これは、
本人が「技術ではないんだ」と
どんなに思っていても、
私は、それを
“技術”
と呼びます。
必要に応じて
出来るなら、技術。
他人の同じようなものを見て
良し悪しが分かるなら、
そのことの技術をもっているということ。
厄介なのは、
技術が完全に身体に入ってしまうと、
本当に
「気持ちだけ」で
できてしまうんです。
特に教えを受けずとも
何かができてしまうことを
センスがあるというわけですけれど、
それは、
自然とそれまでの間に、
それにつながるものを
学び取ってきているということ。
こういう人も
「気持ちだけ」で
できてしまう。
つまるところ、
「気持ちだけで、できるようになる」
それくらいの技術を身につける必要があるということ。