きょうは、立体か平面か?というお話。
以前、フラ(フラダンス)の先生をされている方の、
個人レッスンをしばらくしていたことがありました。
レッスン開始の前に、ちょうどタイミングが合いまして、
その方が所属する大きなグループ(流派?)の公演を観たんですね。
大先生はもうかなりの高齢で、達観したような踊りでした。
その大先生の娘さんが、実質トップという位置づけのようで、
さすが、目の行く踊りをされていました。
で、他の先生方と何が違うのかな?って思いましたら、
この方の動きは立体的で、
他の先生方は平面的だったんですね。
他にもあるんでしょうけど、決定的で、かつ根本的な点だろうなと思ったんです。
私が指導させていただくことになった先生は、その中でも群を抜いて平面的だったんですね。
この方も、大先生の娘さんの踊りは、他の人と違う、素敵だと思っていらっしゃったのですけど、
何が違うのかが分からないようでしたので、私はこの、平面立体のお話をしたんです。
ちなみに、立体的といいますのは、
全体的に丸みを帯びた動きということでして、流体的な柔らかみ、流れがあります。
空間が見えてくるような踊りともいえます。
一方、平面的といいますのは、
直線的で硬く、体を動かしている様、そのものが見えるだけで、とても小さい踊りといえます。
さて、平面立体のお話を伝えたわけですが、分かっていただけませんでした。。。
なので、その後のレッスンも、それなりの成果は出せたものの、ちょっと苦労しました。。
かなり昔のことですので、今でしたら、もう少し上手に伝えられ、
レッスンも上手くいけたと思うのですけど、私としてはいい勉強でした。
フラは、かなりの年配の方でも踊れるように、
取っ付きやすさは魅力のひとつだと思います。
それだけけに、見る目を育てて、的確な練習をしませんと、
魅力的な踊りになるのは大変だと思いました。
出来た出来ないラインが低いものは・・・一般的なパントマイムもそうですけど、
それっぽいものが出来た時点で、満足してしまいます(だからこそ、取っ付きやすいのですが)し、
それ以上は、何をしたらいいのか、よく分からなくなってしまうんですね。
どうしたら質が上がるかが、分からないというより、
質って何?
といった感じ。
(実際、私自身、アートマイムに出会うまでは、パントマイムの練習で何をしたらいいのか、
よく分からないままに、とにかく練習していました。。。)
さて、平面立体ですけれど、これはフラに限ったお話ではありませんで、
身体を使うあらゆるものに関わる問題だと思います。
立体的な動きは、無理のない動きです。
球体が回転しているような、トーラス体のような・・・
一見、直線的に見える動きでも、奥で立体が働いているかどうかで、変わってきます。
これは、張力とも関係してきます。
さらに、筋肉や骨といった身体の使い方がまず大前提としてあるのですが、
意識・感覚といった意味での身体の使い方も関わってきます。
平面の動きは、直線的でぶつかる動きです。
多くの人は、平面の動きなので、
精神的にも衝突や行き詰まりが多くなるでしょうし、
また、立体の動きを感知できないので、対人競技では魔法をかけられたようになってしまいます。
立体の動きは柔らかみがあり、その柔らかみを得ようとしましても、
平面の身体で行なうストレッチや体操(ヨガも含めて)では、
ずっと平面のままなので、
関節の可動範囲が広がるだけで、
動きの柔らかみを得るには至りません。
当然、ケガもしやすい。
身体に良いこと、何をしてもいいのですが、
平面から立体へと変換していく要素がありませんと、何をしても基本的には変わりません。
逆にいいますと、立体を常に大事にしていれば、
何をしても身体に良いものとして、行なえるようになる。
自分自身で、そこを見極められる方は、ご自分で。
そうでない方は、例えば、JIDAIのところへ。(宣伝〜 笑)
9月19日 『マイミクロスコープ
〜夜のアートマイム劇場〜』
今回はゲストをお招きしての特別な夜です。19時開演。
9月4日 『動作塾』 (パンチ・突き)
9月15日 『刀の扱いから、身体の使い方とエネルギーの伝わり方を学ぶ』
10月6日 『刀の扱いから、身体の使い方とエネルギーの伝わり方を学ぶ』
Body,Mind&Spirit
本当の自分の身体は天才だ!
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