和の身体はイン(内向き)。
西洋の身体はアウト(外向き)。
“その6”になります。
今回で、一旦のまとめとしたいと思います。
そもそも、このことを話題にしましたのは、その1で申し上げましたように、
「自分の身体と、その技術が成立する土台になっている身体性とが合っていないと、
どれだけ頑張っても、本来の美しさや強さが発揮できずに苦労を重ねるはめになってしまう。。」
からです。
それは、結局のところ、エネルギーの通りが悪いために起こること。
身体性を顧みないことの、もったいなさ。
私はそう考えるのです。
踊りでもスポーツでも、なんらかのエクササイズでも、楽器演奏でも、
自分の行なっていることが、本当にそれに適した身体として行なえているのか?
それとも、形だけになっているのではないか?
やはり知る必要があると思うのです。
いや、そんなにプロレベルでやろうというわけではないし。。
そういう方も多いと思うのですけど、レベルはレベルとして、
ひとつ重要なことを考えていただきたいのですね。
それは、ケガです。
エネルギーの通りが悪いということは、身体に局所的な負担がかかっているということなんですね。
当然、ケガをしやすい。
で、治ったとしても、身体自体が同じであれば、当然、また同じケガをします。
(かばった動きをしていれば、違う箇所に現れるだけです。)
ケガを乗り越えることを美談にするのではなく、
ケガしないことを美談にしてほしいのです。
エネルギーの通りが悪い身体のままで、
どこそこの筋肉が弱いとか、柔軟性が足りないとか、
それは、おかしいんです。
楽器演奏の方ですと、姿勢・構えを問題にされることが多いかもしれませんが、
エネルギーの通りを問題にしないことには、根本的解決にはいたりません。
その際、その楽器が和のものか西洋のものかは、大事だと思います。
和の身体・・・下へ/引く/しゃがむ/箸・茶碗
西洋の身体・・・上へ/押す/椅子/ナイフ・フォーク
こういった身体性から生まれているでしょうから、
(和の鼓や琴、三味線などは抱え込むような形で、
ピアノやバイオリンなどは押し出すような形ですね。)
楽器と自分の身体について、考えて損はないと思います。
ただ、もちろん、身体性が合わないなら、やらないほうがいいというのではありませんん。
重要なことは、エネルギーの通し方に目を向けること。
そうすれば、
和の身体・西洋の身体ということを
超えられるかもしれない。
そして、ここでいうエネルギーといいますのは、曖昧模糊としたものではありません。
具体的な練習方法があります。
通せるようになること。増大させること。
それらを、自分のものとしてもらう方法をお伝えするのが、自分の役割だろうと思っています。
今されている努力が、
努力のための努力になってしまわないように
応援しています。
いつでも、お待ちしております。
11月17日 『刀の扱いから、身体の使い方とエネルギーの伝わり方を学ぶ』
11月24日 『呼吸力 こきゅうぢから』
12月1日 『間違わない体幹の鍛え方』
12月11日 『脚の無意識最適化と螺旋 <動作塾>』
12月18日 『間違わない体幹の鍛え方』
来年 1月27日
『マイミクロスコープ
〜夜のアートマイム劇場〜』
Body,Mind&Spirit
本当の自分の身体は天才だ!