オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

リハビリ? ボディワーク? トレーニング?  3


今回はレーニンの目線から。

ここでのお話では、トレーニングをこうみています。

一般的に行なわれる運動(筋トレやストレッチ、ウォーキング、ランニングなど)や
ヨガやピラティス、さらに競技技術の練習など、
楽しむことよりも、何らかの能力向上を目的として行なうもの全般。

では…



これらトレーニングにボディワークの要素が全くないわけではありません。
どの程度、身体の動作バランスを気にするか?です。
(知識がどの程度かの問題はあります。)


馴れない動作ですと、当然、身体の使い方を気にすることは多いですけど、
馴れますと、ほぼ気にしなくなりますね。
リハビリからトレーニングへの移行のときと同じ。


そうなりますと、その動作の能力アップということで、

考えずに済むシンプルな動作で

筋力アップや柔軟性アップを図ったり、

持久力・心肺能力のためにランニングや水泳をするのが、一般的かと思います。



つまり、

ある程度できると思っているものに対して、

それ以上、質を上げるための神経系ワークへのモチベーションは

生まれにくいもの。



その上、こうしたトレーニングのほうが、神経系のワークよりも、

成果が早く得られやすい面があります。


下半身強化でボールが速く投げられる、走りが速くなるなどですね。




ただし、

これは身体の一部が能力アップしたということに過ぎず、

なにか身体全体の機能が向上したように感じてしまうのですけど、
それは勘違いなんです。


ですから、実はケガの原因になったりするんです。


どうしても局所的に鍛えることになりますから、身体全体のバランスが崩れます。
(バランス能力ではないですよ。)

筋肉量や柔軟性 などが全身均一でないということです。
(厳密な意味で均一が良いということではありません。)



強い(よく使う)ところと、弱い(あまり使わない)ところがありますから、
使い過ぎで壊れたり、使わな過ぎで劣化したり、
弱いところの負担が溜まってしまったりして、ケガや故障につながるのです。



さて、
若い時の爆発的な能力で活躍することが、最も大事だという人にとっては、
ケガや故障の危険性が多少あろうとも、
今ここで能力アップすることを目指すのは自然だと思います。



そもそもボディワークでの神経系ワークは、
例えば、競技特有の技術そのものを取り上げて行なうものではなく、
より土台へのアプローチで、動作バランスを整えるようなものです。


下手に取り入れると、場合によっては能力ダウンの可能性があります。


さらに、上手く取り入れることができましても、
それは、今の技術(身体の使い方)の延長線上になると思われます。



例えば、走りながら急激に方向転換をするとき、
重心外しが行なえるといいのですが、

そのような身体の使い方の発見は、ボディワークの範疇ではありません。
(個人的に取り組まれている方はいらっしゃると思います。)



こういった一般的には思いが至らない身体の使い方は、
(古)武術的世界が得意であるように思います。

私も自分なりに取り入れています。



このシリーズの最初にも述べましたように、
レーニンというのは、

「今」を出発点とした能力アップであり、
発想の転換は別のことになるわけです。


ですから、ボディワークを取り入れたままでは、
今の技術の延長線です。


身体全体の動作バランスという面では、

ボディワークは重要な要素です。


けれど、ボディワークのままでは、極端にいいますと、
自分の身体の一番弱いところに全体のレベルを合わせることになりますから、

その整った動作バランスの状態での能力アップのためには、

レーニンが必要です。



そして、

今の技術の延長線ではない、

身体の使い方の発想そのものにも取り組めると

より合理的な、無理無駄のない動作が身につくのではないでしょうか。



といって、これらを順を追って完成させていったのでは、時間がかかり過ぎますよね。

(ちなみに、発想系ではトレーニングが否定されることがありますが、
ボディワークとトレーニングの関係同様、私はトレーニングは必要だと考えます。)



ですから、

ボディワークとトレーニングと身体の使い方の発想、

この3者の橋渡し的なもの、融合させたようなものが必要だと思うのです。


ちなみに、今回は肉体的なことだけのお話でしたけれど、
表現力に関しましても、こうした身体だからこその
内面と身体の一体性への気づきと強化が重要だと考えています。

それでこそ、より普遍力、浸透力のある身体表現、身体演技になる。



さて、このシリーズは今回で一旦おしまいです。

どんな身体、動きを目指すのか?

こんな身体へのアプローチの仕方を知った上で、
それぞれの考えに基づいてどんな取り組みをするのかを、
意識的に選択できたらいいのではないかと思います。

ご自身が目指すもののための取り組み、有効度を高めるために。






公演 初の日中開催!


11月23日(木・祝) 14時〜
       

『マイミクロスコープ 

〜夜のアートマイム劇場〜』


 




ワークショップ




10月21日
 

『脚が細くなるエネルギーワーク

https://www.facebook.com/events/114689689214979/




10月22日 

声(音)を身体に響かせる

https://www.facebook.com/events/113178382696714/



10月29日 

『張力〜テンセグリティを活かす〜

https://www.facebook.com/events/480673055623992/



11月4日 

『視野と瞑想と身体

https://www.facebook.com/events/606755142781525/




11月5日
 

『パンチ・突き〜力まない腕・肩〜

https://www.facebook.com/events/1647332938693302/



11月11日 

『身体が楽になる使い方を、刀が教えてくれる

https://www.facebook.com/events/824215957740049/




11月12日 

声(音)を身体に響かせる

https://www.facebook.com/events/1556452184398252/



11月19日 

『重心移動と肩甲骨

https://www.facebook.com/events/1730506983909696/



11月19日 

『原始歩き同好会(アーシング




11月25日
 

『美しく腕・指を使う




11月26日 

『股関節・仙腸関節 〜楽な腰〜

https://www.facebook.com/events/283734498793996/









レッスン


Body,Mind&Spirit 

本当の自分の身体は天才だ!







マイムから心と身体の平和を


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