こちらのマーク(下図右側)、
どんな印象を持たれますか?
これは、
『月刊秘伝』での連載
「動きの解体新書」にあわせて
私が考案したシンボルです。
この中の「身体」とは
意識を持たない「物体」と
考えていただいたほうが
理解が進むかもしれません。
「意識」とは「呼吸」の
一方の極として、あり方です。
「呼吸」のもう一方の極が、
「身体」という、あり方になります。
「呼吸」は
目に見えない「意識」であり、
且つ
目に見える「身体」である。
ということですね。
「エネルギー」は
両極のあり方を持ち得る
「呼吸」によって生まれます。
ところで、呼吸には
外呼吸と内呼吸というものがあります。
外呼吸とは、一般的に考える
肺での呼吸。
内呼吸とは、細胞の呼吸。
どちらが欠けても困ります。
といって、外呼吸と内呼吸も
独立した働きではなく、
連続、繋がっています。
ただ、どちらにしても
外(酸素)と内(二酸化炭素)の入れ替えです。
外と内が常に循環していなければ、
生命が保たれないわけです。
これは、「意識」も同じです。
自分自身という内に目が向くことと、
自分以外の外に目が向くこと、
どちらかへの偏りが大きくなってしまうと、
人としての生に問題が生じます。
身体も、力の内への流れと
外への流れがともに必要です。
発信と受信です。
能動と受動です。
「身体」「意識」「呼吸」すべて
内と外があり、その動きが
「エネルギー」を生み出します。
ある人は、
人間は「意識」であり、
漏斗のようになっている渦の先端を、
回りながら抜けてきた先が、
「身体」を持つ
三次元の世界だ
と言っていました。
これが本当かどうかは
確かめるすべもありませんけれど、
このシンボルマークと似ていることに、
面白さを覚えます。
いずれにしましても、
「エネルギー」を軸に置いた
アートマイム/オーガニックマイム、
JIDAIメソッドにとって
「身体」「意識」「呼吸」は
同じひとつのものであり、
だからこそのアプローチの多様性になっているのです。