重いものを持つ時、腕の力を使いますでしょ?
でも、本当は腕の力を使ってはいけないんです。
いえ、むしろ使わない方が、重いものを持ち上げられるんです。
???
ですよね。
これは、自分でその力の使い方が出来ませんと、到底理解できません。できませんが、体感することは、可能なんです。
ますます、よく分からなくなってしまいますでしょうか?
できないのに、体感できる?
実は、私も体感できるとは、思っていなかったんですけど、この間のマイムクラスで、このことをみんなに、体感してもらえたんです。
マイムの練習で、重いものを持つということをしていまして、片手で持ち上げる、というようなことをしていたんですね。
で、その動きを理解してもらうために、ある実験(?)を行ったんです。
私の手の平の上に、手を置いて、押さえてもらい、私は持ち上げる。
(なんだか、よく武術家がやりそうなものです。)
3つのやり方で持ち上げたんです。
3つとは言いましても、見た目にはほぼ同じです。
分かる人には分かりますけど、普通では全く違いは分からないと思います。
私は、これで受け手がどう感じるのかは、自分が経験したことないので、よく分かっていなかったんですけど、どうも、
明確に、はっきりと、その違いが体感できるようなんです。
私が持ち上げるのに、腕の力に頼った時、腕の力ではなく上半身を使った時、下半身まで全て使った時。
どんな違いがあるのかは、実際に体験していただくしかないのですけど、明らかに、腕の力を使っていない時の方が、強く感じる。
飛ばされそうな感じすら、あるようです。
ただ、面白かったのは、受け手に当たる人の技量が要求される、ということ。
押さえ方が、3つのやり方のときに、一定させられませんと、うまく体感できず、ピンと来ないみたいなんです。
そのかわり、うまく体感できた人は、何やら新しい世界といいますか、別次元の世界に触れて、目がキラキラって。
この時は、なんだか、マイム教室ではなく、古武術教室のようで、ちょっと楽しかったですね。
とまあ、こんな感じでありまして、マイムが決して見た目だけのことをしているのではない、ということを、頭ではなく、体で分かってもらえました。
腕の力を使わず、より力を出す。
体の使い方はもちろん、意識の変換が重要。
世界観が変わりますよ~っ。