オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

いい靴

足にいい靴ってありますけど、私はあれは良くないと思っているんです。

確かに、非常に足の状態が悪い人には、いいと思いますけど、それにしましても、徐々に、そういう靴から脱しないといけないと思うんです。

ひと言でいいますと、ああいった類いのものは、人間の体を弱らせます。

特別にいい靴でなくとも、今の靴って、歩きやすいようにって、いろいろと工夫されていますでしょ?
つま先の方が、少し反り返っていたり、踵にクッション機能があったり、インソールも土踏まずをサポートし、若干内側に傾くようになっていたり。
まあ、いたれりつくせりです。

で、こういった靴を履きますと、自然と重心が前に前にと行きまして、力も外側に逃げず、内側に集まってくるわけです。

これなら、いくら歩いても疲れないわとか、歩くのってこんなに快適なのねって・・・

それはそうですよ、体を使わずに済んでるんですから。
本来、自分の体がしないといけないことを、代わりに靴がやってくれるんですからね。

極端に言いますと、階段を使わずにエスカレーターに乗っているようなものです。

どんどん体は怠けますよ。弱ります。

以前の私は、例えば裸足の状態で、アスファルトのような固い所を歩きますと、踵への衝撃が強くて、そうそう歩いていられませんでしたけど、今は、ほとんど気になりません。
普通に歩けます。

(ちなみに、日常生活で、裸足で歩く機会があるわけではないですよ。いくらなんでも、そんなことは、いたしません。)

以前に比べまして、私の体の使い方が、かなり向上したおかげです。
衝撃を体内部で吸収出来るようになったということです。

人間が本来持っている機能を、奪ってしまうような靴が、本当にいい靴なんでしょうかねえ?

自転車の補助輪だって、いつまでも付けていないように、そういう靴を手放すようにしていくのが、大切なんだと思うんですけどねえ・・・