「お腹を引っ込めましょう」とは良く耳にすると思うんですけど、
これ、本当に注意が必要。
ドローインという言葉をご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、私は以前からオススメしていません。
(この言葉が何を指すのか? 指導者、受け手によって違いがあると思いますので、厳密には良いものもあると思います。)
一方で、「下腹を張れ」と言われたことのある方も、それなりにいらっしゃるのではないでしょうか?
どういうことなんでしょうね?
ということで、今回はお腹のお話。
結論から言ってしまいますと、
日本人の多くはインの身体なので、アウトが必要。
西洋の身体では、アウトの身体なので、インが必要。
ドローインは、アウトの身体には必要だけれど、インの身体は弱体化させる。
で、前もってお伝えしておきますと、
イン・アウトどちらにも行き来出来るように、というのがアートマイムの根幹であり、JIDAIメソッドの基本的考え方。
さて、お話が長くなりますので、かいつまんで。
和の身体(今の日本人は弱く曖昧な身体ですが、傾向としては和の身体)とは、引き込む力が主体なんです。
インサイドに向かう力が強い。無意識にインの力が働いてしまう。
それに対して、アウトサイドに、つまり下腹を張り出すという力を意識することで、インとアウトを揃える。身体全体に張りを生み出せるわけです。
インにインをプラスしてしまいますと、萎んでしまうんです。
一方、西洋の身体は押し出す力が主体。アウトサイドへとエネルギーが向かっている。
そこで、インサイドに、つまりお腹を引き込むことで、インとアウトを揃える。身体全体に張りを生み出せるわけです。
アウトにアウトをプラスしてしまいますと、漏れてしまう。
ということでないかと、私は考えています。
ちなみに、アートマイムの教えでは、実際に明確に言葉として下腹・丹田のインとアウトがあり、その使い分けを徹底して指導されました。
下腹の扱い、基本的なことは『筋力を超えた張力で動く』に。
本格的に身につけたい方は、個人レッスンがオススメです。