オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

発声のレッスンで・・・

「JIDAIクラス」では、単にマイムを教えているわけでは、ありませんで、たとえば、JIDAIマイムを始めて、まだ1年経っていない仲間(音楽畑の人で、体を動かすことはしていなかった人)が、ある有名(らしい)な発声メソッドをもった教授の授業を受けた際のお話・・・

万歳のように両手を上げたまま、なんとな~くの小走りをさせられるらしいんですけど、その上げた両手の手の平に、風を受けてるって感じて、って言われたんだそうで、

そうして、まあそのJIDAIマイム仲間の彼女は、たらたらぁ~っと小走りしながら、いわれるようにしたところ、

その教授が

「ダンスやっていた?」

って。

もちろん

「いいえぇ。」

本当にダンスやバレエをやっているような人たちは、何も言われなかったにもかかわらず、その彼女だけ、そう聞かれたらしいんです。

さらに、呼吸の指導の際に、

「あなた、何かやっていた?」

って。

で、「あのぉ、マイムを・・・」

教授は

「・・・・・・」

納得いかなかったみたいです。

無理もないこととは思いますけど・・・

最初の「風を受ける」といいますのは、決して、いわゆるパントマイムのようなものでないことは、お分かりいただけると思います。

教授は、ダンス経験者ではないかと、勘違いしたわけで、芝居経験者と思ったわけではないですからね。

(でいながら、本当のダンス経験者は、特に何も思われることはなかった・・・)

この話を聞きまして、どんな風にやったのか、彼女にその動き見せてもらったんですけど、彼女以外の人たちの動きを見ていませんから、はっきりとは言い切れませんけど、普通に見たのでは、その違いは何も分からないと思いました。

ただ、思いますに、おそらく

身体で感じているか?それとも妄想か?

ということではないかしら、と。

で、次に、呼吸ですけど、確かに、その呼吸(といいますか、胸郭の使い方)を、言われてすんなりやってしまうということは、ちょっとあり得ないだろうなぁ、と。

教授がびっくりするはずです。

ただ、残念ながら、その教授の中でイメージするパントマイムでは、それらのことが身に付くであろうとは、到底、結びつかないんですよね。

もうひとつ、興味深いことに、その教授の他のレッスンが、ことごとく、

「これが発声のレッスンなの?」

といった感じだったらしく、ほとんどの生徒は、

「もうやりたくな~いっ!」

だったらしいんですけど、彼女は、

「JIDAIクラスでのレッスンと、よく似ているなぁ。」

と、その発声のレッスンらしからぬレッスンの意味を、感じ取って、楽しんでやっていたとのことなんです。

声を出さないマイムと、発声のレッスンが、その根幹部分で、ほとんど共通している・・・JIDAIマイムのレッスンを物語るエピソードとして、とっても分かりやすいと思いましたので、自慢がてら(いやですねぇ~。。。)、紹介させていただきました~ぁ!