オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

石原さとみさんとマイム

石原さとみさん、魅力的でしたね~。
こんなに身体動くんだ!という驚きと共に、
やっぱり女優さんて凄いなぁと思ったんですよね。

と言いますのは、昨日、NHKBSプレミアムで
女優の石原さとみさんが、パントマイムに挑戦ということでパリに出向き、
マルセルマルソーの直弟子夫妻の5日間のワークショップを受け、
本番の舞台に立つというドキュメンタリー番組を放映していたんです。

石原さとみさん素敵でした。

けれど、それはいったんおいておきまして、
私、実際にマルソー系のマイムレッスンに関するものを見たのは初めてだったものですから、
それもとっても新鮮で面白いなぁと思いました。

テリーさんやステファンから教わってきたポーリッシュ(ポーランド)マイムとは、
やはり相当に違います。

マルソー系のレッスン、TVで放映しているものが全てを表しているわけではないでしょうけれど、
やはり根本思想は表れていると思うんです。
単にレッスン方法が違うということだけでなく、
身体の扱い方が全く違うんです。

多分、私は性に合わなかったろうなと思いました。

けれど、とても習いやすいだろうなとも思いました。


一般の方がご覧になるとどうなんでしょう?
マルソー系のマイムは演劇的に見えたんでしょうか?
私は、とてもダンス的だと思ったんですよね。
マルソー系のマイムは、ひとつひとつの形がすっと決まっているなぁという印象でしたね。
“きれい”ですよね。

ダンス的といいますのは、つまり動きの形を重視していて法則があるので、
それを知って動くと、それっぽくなるということでして、
一方、演劇って形がはっきりしないものですよね?
ですから、とても習いづらく、当人のセンス任せという面が大きい。

で、石原さとみさんは、そのセンスが現れているとき、
もともとの身体表現能力も相まって、とても魅力的だったんです。
きっと、ダンスのようなものはこれまでの舞台稽古などでもやられているんではないのかな?
と思いました。


分りやすい例えになるかどうか微妙なとこですけれど、
マルソー系のマイムを習得するのには、ダンスを習うのが有効で、
ポーリッシュマイム、オーガニックマイムを習得するのには、舞踏を学ぶのが有効かなと思うんです。


ポーリッシュマイムにおいて(今のポーランドのポーリッシュマイムは違いますけど)形は重要ですけれど、
形はあくまで内面の結果ですから、重要な稽古は
“全身を呼吸の動きと一体化させること”
なんです。

ですから、私JIDAIのオーガニックマイムのレッスンでも、形を教え込むことはしていませんで、
内面が形になって現れるような、呼吸の仕方や空間に対する意識の仕方といったものを伝えるようにしているんです。
(もちろん、最低限の形は教えますよ。)


ところで、石原さとみさんが受けていたワークショップの中で、
火になるとか空気になるとかありましたけれど、
あれ、以前の身体を使えていない私だったら辛いですね。。。

身体が使えていないのって自分で分るじゃないですか。
そんな身体で、イメージを動きで表すって、恥ずかしさばかりが立ってしまって、
自分のことを哀れだなぁと思ってしまうんですよね。
そして、イメージと動きの乖離がどんどん大きくなっていってしまう。

まぁ、そんなこともありまして、私のレッスンではイメージから入るというよりも、
身体や呼吸、空間に対する意識の使い方によって、自然にイメージされてくることを利用しているんですよね。

石原さとみさんは、どうだったんでしょうね?
恥ずかしさを感じていたとおっしゃっていますけれど、その辺りのことなんでしょうかね?


マイムを習いたいなぁと思われている方は、自分にあったところが見つかるといいですね。




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