前回、マイムウォークのお話をしましたけど・・・けど・・・
長過ぎて、なんだかよく分からなかったような気が・・・すみませんっ!
マイムウォークは一般的には、足が後方にスライドする動きで、ポーリッシュマイムでは、体を運ぶ動きということだったですよね。
それは、一般的なマイムウォークは「動き」を重視し、
ポーリッシュマイムは、「重さ」を重視しているからで、
その重さを表すには、押す力と押し返される力という、相反する力を体の中に作る必要がある、ということだったのです。
で、ここから、今回のお話。
「重さを持った体を前に運ぶ」ことの重要な目的は、
「前方に進んでいる」
ことを、感じてもらうことなんです。
これはとっても大事なポイントです。
あらっ?
・ ・・当たり前ですか?
そうですよね、歩くんですから、前に進まなければ話になりませんものね。
そもそもマイムウォークは、実際には前方に移動することなく、その場にいながら、歩いているように思わせる動きですよね。
その、「その場を動かずに、前方に進んでいる」と思わせるために、一般的には足を後方にスライドさせるわけなんですけど、ポーリッシュマイムの観点からしますと、その動きは、
ルームランナー(これも、まだ生きている言葉でしょうか?)の動き、となるんです。
体は前方に進むことなく、足だけが後方に流されていく・・・
手を前後に振りながらマイムウォークをしましても、同じことです。手を振ることと、前方に進むこととは関係ありません。
手を前後に振りながら、ルームランナーに乗っているということになるんです。
前方に進む、すなわち、体が前方に運ばれるマイムウォークと、足がスライドするだけのマイムウォークと、何が決定的に違うかと申しますと、それは、体を運んでいないということなんですが、目に見える動きとしての違いは、
体幹部の動きにあるんです。
足がスライドし、手が振れるだけでは、動きが感じられないんです。
いえ、視覚情報としましては、十分歩いているように見えるんですよ。あくまで、リアリティがないということです。
体幹部の動きのないマイムウォークをそのままCGにしますと、よ~く分かります。
絵が歩いているという感じで、生き物が歩いている感じはしないはずなんです。
動きに立体感が無い
と言えば分かりやすいでしょうか?
私たちは3次元の世界で生きていますでしょ。ですから、立体感の無い、2次元的な動きといいますのは、同じ生き物だという感じが薄れてしまうのだと思うんです。
一般的なマイムウォークですと、手足の動きを見る限りは、歩いていると頭では分かるんですけど、この3次元世界で、私たちが日常、体の中で実感している(無意識的にでも)動きが無いために、違和感を覚えてしまいます。
足スライド型のマイムウォーク、ルームランナーの動きと、体運ぶ型のマイムウォーク、歩く動きとでは、似て非なるものということなんです。
(2つの動きは使い分けられますから、うまく作品に取り込むと面白いかもしれませんね。同じマイムウォークなのに、ルームランナーに乗っている時と、降りて歩いている時と。)
と、ここまで、やる側に立って見てきましたけれど、見る側に立ちますと、どう見えるか?
正面から見た場合、
一般的なマイムウォークは、その場という感じです。(だから、ルームランナーなんです。)
一方、ポーリッシュマイムでのマイムウォークは、迫って来るような感じです。
ただぁ、、、こういうものは見比べませんと、なかなか分からないんですよね。。。
見たことのない動きは、想像のしようがありませんものね。
見比べますと、一発なんですけど。
ふ~ぅ、、、