「変化」というのは、非常に強いエネルギーを生じる瞬間だと思いませんか?
変化し終えて流れ始めてしまいますと、エネルギーはそんなにも大きくはなくて済みますものね。
変化というのは、方向が変わること。
その方向が真逆であればあるほど、エネルギーは大きくなりますね。
けれど、方向転換というのは、一見、動きが止まっているようにも見えますよね。
たとえば、猛スピードで走っている車が、急にUターンしようとしますと、ぎゅぎゅぎゅーーーっっっ!って。
で、まっすぐ走っているところより、このぎゅぎゅぎゅーーーっっっ!の方が、楽しかったりしますでしょ?
だから、というわけでもないんですけど、ポーリッシュマイムはこの「変化」というものを、大切にしているんです。
変化の際のエネルギーの強さをとっても重視するんです。
それは、決して観念的なものではありませんで、ほんとに肉体的に負担を掛けるんです。
先ほどの車のUターンと同じです。
ただ、これが意外に難しいんですよ。
私も簡単には習得出来ませんでしたけど(いまでも、まだまだではありますが・・・)、みんなここのところで四苦八苦します。
パントマイム経験者でもダンサーでも一緒です。四苦八苦。。。
パントマイムというのは、動きを学ぶものであるにもかかわらず、「変化」のエネルギーが生まれる瞬間といいますのが、先にお話しましたように、
動きが止まって(見える)・・・
そう・・体を動かしてしまいますと、エネルギーが逃げてしまうんです。エネルギーが生まれないんですよね。
出来るだけ体を動かさずに、力の方向を変えてやる必要があるわけなんです。
私がポーリッシュマイムの説明で、「動くことを目的としていない」ということをお話したことがあると思うんですけど、そういうことなんです。
目に見えて分かる動きよりも、一見、動いてないようなところで生まれている、「変化」のエネルギーが大事ということなんです。
みなさんも、ちょっと試してみて下さい。
息をする・・・吸ってぇ吐いてぇ、、ですけど、「吸い」から「吐き」の変わり目のところを、出来るだけ分からないようにするんです。
吸ってるんだか、吐いているんだか、どっちともいえないような、、としているうちに、気が付いたら吐き始めていた、みたいな感じです。
う~~~んん、、分かるかしらぁぁ。。。
その呼吸の変わり目が、ちょっと大変だなって感じていただけていればいいんですけど・・・
その大変さが、変化の生み出すエネルギーなんです。
そしてそれが、動きの質に繋がってきまして、さらに集中力を生み出し、動きに抜けたところが無くなるというわけです。
「変化」・・・大事なキーワードです。