オリンピック、とうとう終わってしまいました。
今回のオリンピックは時差がほぼ無かったせいもありまして、
かなり楽しませてもらいましたよ。
ただ、毎回のことではありますけど、
日本人選手が活躍した種目でないと、まず放映されませんから、
「あぁ、そういえばボクシングもやっていたんだよなぁ・・・」
みたいなところはありますね。
馬術競技は放映されたんでしょうか?
テコンドーは何かチラッと見た気はします。
ハンドボールはオリンピック競技???
で、さらに毎回思うんですけど、これはオリンピックに限らず、大きな国際大会で、
なぜ競技の魅力を伝えることに力を注がないんでしょうね?
選手の個人的な汗と涙の物語もいいんですけど、そういった感傷的なところではなく、
純粋に競技そのものの魅力で、楽しみたいなぁと思うんですよね。
速いとか勝った負けたとかも、それはそれで、
その競技を通して、トップアスリートが感じている世界・・・精神論的なものではなく、身体が感じている世界、
その世界を通じて、その競技の魅力を知りたいなぁと思うんですけど、どうですか?
もちろん競技ごとのルールも、そこには無関係ではないでしょうけど、
単なるルール解説ではなく、それによって選手の身体・意識がどうなるのか?
といったことが分かりますと、面白いんですけどねぇ。。。
同じ人間として持っている五感、意識も含めて六感、それらを通じて感じ取る世界ですから、
分からないながらも、テレビの前の私たちが、
選手の身体・意識で起きていることを、知る・体感する手掛かりになると思うんですよね。
そういった意味で、この本は面白かった!!!ですよ。
例えば、オグシオで有名なバトミントンの潮田選手。
コートを前、サイド、後ろ、さらに高さなどで20分割して捉えているらしく、
その身体感覚から、相手が打った瞬間にアウトだな、というのも分かるようなんです。
ただ、このコート感覚も、体育館によって変わってくるため、
その感覚の対応の早さも重要であるとか。
その他、陸上の朝原選手は、地面を蹴るのではなく、押す、ということを、
「接地を漏らさない」という言葉で言い、
ボートの武田選手は、オールを水に入れる時の感覚を
「豆腐に包丁を入れる感じで、豆腐を壊さないで後ろへ持っていく」と言い、
シンクロの武田選手は、身体の芯の太さの感覚を
「まん中が3?で、先になるにつれてピアノ線くらいになる」などなど。
さらに、鉄棒競技。
あの鉄棒すごく「しなり」ますでしょ?私たちが知っている鉄棒とは明らかに違いますよね?
実は、あの「しなり」を上手く活かしているらしく、
適格な「しなり」のために、身体の力(締まり)を抜くタイミングが重要であるとか、
まぁ、それはいろいろなお話が出て来るんですよ。
日本のオリンピック選手たち16人へのインタビューによって、その身体感覚や意識感覚(?)を聞き出している、この本は、あぁ、、、オリンピック前に読んでいればぁぁぁ、、、
・・・でも、やっぱり面白いですよ!
『時速250?のシャトルが見える~トップアスリート16人の身体論』(佐々木正人/光文社新書 2008.7初版)
よかったら、ぜひ!