オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

その人の動作力が現れる

走るのは得意ですか?それとも苦手ですか?
得手、不得手とは関係なく、好き嫌いもありますよね。

いずれにしても、走ることは特殊なことではありませんね。

走るというのは、歩くという日常の行為の延長でありながら、
運動という非日常の動作でもあって、

それゆえ、あらゆるスポーツが基礎体力を上げるために
ランニングをとりいれています。


で、今回は

走るのが速いとか遅いとか、持久力の有る無しといった
基礎体力、基礎身体能力という意味ではなく、


基礎動作力とでもいうべきものについてを
走り方との関係で考えてみたいと思います。



まず、結論からいいますと、

「その人の走り方は、その人の動作力とイコールである。」

ということなんです。



動作力といいますのは、私の思いつきの言葉で、
身体の使い方といえばそうなんですが、
もう少し具体的な行為を思い浮かべてもらいたいんです。

投げる、打つ、泳ぐといったスポーツ。
ダンス、演技といった表現。


これらの動作時の感覚が、

走り方に現れるということなんです。



それは、身体の使い方の良し悪しに加え、
例えば、和の身体と西洋の身体とでは、動作時の感覚が異なる。
といったようなことも含まれます。


走るというのは、歩くことの延長でありながら、
全身のコーディネーション(協調性)能力が、色濃く現れますし、
力み具合や、うまく力が入らないところもよく分かります。


走るときの、そういった特徴が、

あなたの動作力の土台に

なっているということなんです。



前置きが長くなりました。



分かりやすい例を出して、お話を進めますね。


ダンス、バレエの動きが染み付いている人は、走るとき、
どこかその雰囲気が出てしまう。

柔道選手と体操選手とでも、走り方は自然と違った雰囲気になる。
(体格の問題ではないですよ)

陸上選手の走りは、走るための走りで、他の競技選手とは、やはり違う。


といったようにですね、単純な走るという行為に、
その人の動作力がはっきりと現れて、
人それぞれ、随分と違ってしまうんですね。



特に分かりやすいのは、バレエ系のダンスです。

足首や膝を伸ばして使うことを常に大事にやってきているために、
走る時もそうなってしまう。


で、それが悪いと短絡的に言っているのではなく、
踊りに特化して、他の動きを犠牲にしても構わないということであれば、
全く問題ありません。


他のスポーツでも、

それだけに特化することが重要であれば、

例えば、体操の選手であれば、ボールを上手く投げられなくても構わないわけですから。


むしろ、体操の選手が陸上選手のような走り方しかできないとなりますと、
おそらく体操はやりづらくなると思います。


どうでしょう?
このあたりのお話、イメージできるのではないでしょうか?


どんな走り方をしていようと、その競技に適合していれば、
何もいうことはないのですが、

その競技に特化していくと、

走り方もそうなていくということです。




そこで、私が今回お話したいのは、

走り方を見直すことで、

自分の動作力を見直すことが

容易になる

ということなんです。


動作力に問題がある場合、それは、
その特異な動作(その競技)における身体の使い方が悪いという場合ですが、
走るという単純な行為を見直すことで、
特異な動作が良くなるのではないか?ということになります。


例えば、バスケットやサッカーなどで必要な、
相手に悟られない動きとして
(武術的な)居着かない、地面を蹴らないで動くという動作力に
問題があるにもかかわらず、

(トレーニングでも日常で急いでいる時でも)走る時に、
陸上選手のような走りをしていては、
改善が難しいと考えるんです。


本当でしたら、歩き方から見直す必要があるのですけど、
走りのほうが、分かりやすいので、取り組みやすい。

サッカー選手でしたら、
どちらの走り方も出来るほうがいいように思います。


ちなみに、私のマイム(アートマイム、オーガニックマイム)では、

あらゆることに対応できるよう、

それは、「生きる」ことにおいて、全てが同等の価値を持っているからですが、
出来得る限り、様々な走り方が出来るようにしています。

もちろん、表面的にではなく、自然なエネルギーの流れの中で、
自然な身体の使い方で。



走るということを、
単に速いとか遅いとか、持久力の有る無しといった
基礎体力、基礎身体能力を上げるということではなく、
また、ある特定の走り方を良しとした、身体の使い方見直しといったことでもなく、

動作力の向上、

あるいは動作力の引き出しを増やす

といった考え方で臨んでみては?

と思うのです。


何か特定の競技でなくとも、
あなたの普段の動作の良いところも、悪いところも
走ることで、浮き出てきます。


走り方が変わらずに、身体の使い方を見直しても

それは小手先の技術としての身体の使い方だと思うのです。


動作力は走り方に規定されます。



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