オーガニック・アートマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

マイムのタイプいろいろ

今回のフェスティバルのように、マイムの名の下に大勢の人が参加し演じますと、いろいろと、考えさせられますね。

マイムでよく出会うタイプが大きく2つある気がします。

ひとつは
イデア先攻タイプ

もうひとつは
タレント見せタイプ

「アイデア先攻タイプ」といいますのは、思い付いたものが、ほぼ料理されずにお皿の上に載っているようなもの。
もしくは、テクニックや構成力などが追い付かず、いい材料が活かされていないもの。

「タレント見せタイプ」は、きちんと料理されたものを提供しつつ、最大のアピールポイントは演者その人。
だれそれワールド全開!みたいな言葉がよく似合いますね。

で、こんな中に時々、
作品見せタイプ
が出てくる感じでしょうか?

「作品見せ」タイプは、演者の個人性が隠れ、作品の世界だけが見えてくるもの。

「アイデア先攻タイプ」の場合、タレント性が強く出てきますと、「タレント見せタイプ」のように、
タレント性ではなく作品の世界観が強く出てきますと、「作品見せタイプ」のようになるのかな?と思います。

タレント性も強く、作品の世界観も強い場合は、その演者にハマってしまうファンのような人が増えるでしょうね。
ある意味、宗教の教祖様みたいな感じかしら?

さて、この中で最も気を付けないといけないなと思われるのが
「作品見せタイプ」に至らない「アイデア先攻タイプ」。

このタイプは、自分の技量を相当冷静に見極めませんと、見るべきところが無くなってしまいます。

タレント性もなく、作品も伝わらないとなるわけですから・・・

ただし、今もっている技量の中で、きちんと冷静かつ真摯な姿勢で作っていきますと、必ず伝わると思いますし、
日々の訓練でテクニック・演技力・作品の構成力を磨くことで、伝える力を強くできるはず。

そして、この日々の訓練においてとりわけ重要なことが、

テクニックと演技力の融合なんですね。

今回は詳しくは触れませんけれど、融合といいますのは、ひと言でいいますと、
全てが演技力だけで成り立っているようであり、全てがテクニックであるような、といったところです。

ポーリッシュマイム(JIDAIマイム)が最も大事にしているところですね。

またの機会にお話させて下さいませ。