身体を使うということが、一般的な意味ではなく、肋骨が自由に動くことなんですよ、
ということを少し前に書きましたでしょ。
(読んでいない方は、そちらを先に読んでみて下さいませ。4月1日付けの「演技力のある身体って?」です。)
きのうのクラスでは、このことをかなり練習してもらいまして、みんな今頃、背中が大変なことになっているんではないかしらぁ。。。
けれど、だいぶ分かってもらえたのではないかなぁと思うんです。
(もちろん、個人差はありますよ。)
で、ここからが本題なんですけど、
肋骨が自由に動くといいますのは、自分で好き勝手に動かせればいい、ということではないんです。
前回も申しましたけれど、アニメーションダンスのように動けばいい、というものではないんですね。
ここは、とっても大事なポイント。
パントマイムの基礎訓練としても、必ず取り上げられる分離運動(アイソレーション)で、胸だけを前後左右にずらす(スライドさせる)ということをやりますでしょ?
けれど、それではないんです。
アイソレーションで大きく胸を動かせることは、大切ではありますけれど、私が申しておりますところの
「演技力のある身体として肋骨が自由に動く」
という動かし方ではないんです。
少し変な言い方になりますけれど、
自分で胸(肋骨)を動かしてはいけないんです。
自分では胸(肋骨)が動かないように真直ぐしておこうとしていながら、それでも動いてしまうという、
そんな状態にしていきませんと、演技力に結びついてこないんです。
ですから、はたから見ますと、胸(肋骨)が動いたとは感じないと思います。
まあ、だからこそ・・見た目には分からないからこそ、演技力として成り立つんです。
と、ですねぇ、、非常に分かりづらい感覚と言いましょうか、練習しづらいと言いましょうか、
やはり独りで見よう見まねでは、よほどセンスある人でありませんと、難しいと思うんです。
理屈を知っていても、難しいです。
で、JIDAIマイムクラスでは武術やスポーツの動きを使ってレッスンしていくんです。
多分ですけど、一番分かりやすいのではないかなぁ、と思うんですよね。
JIDAIマイムクラスのレッスン法を知らない人から見ますと、一見よく分からない練習になってしまうんですけど、
結果としては、きちんと身に付くと思うんです。
身体に入るという感じですね。
本当の意味での身体を使っての演技。
どんどん自分のものにしていって欲しいと思います。