オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

統合された動きを見据えて

細分化と統合のお話の続きですけれど、細分化が目的となってしまわないことが大事かな?
と思います。


前回のお話の際に、パントマイムの練習のことに少し触れましたけれど、
その基礎練習にある「分離運動」・・・
これは、例えば首や胸などを単独でスライドさせるといったような、ブレイクダンス的な動きの練習なんですけど、
これをどれだけ上手に大きく動かせるようになりましても、それはそれだけのことなんです。


もちろん、それはそれで凄いんですけれど、統合された動きが出来るようになるかどうかとは、別のことなものですから、統合された動きになっていくことはない。。。
ただ、バラバラに動かせるというだけなんですね。



ところで、統合された動きといいますのが、単に全身を動かすということではない、ということを前回お話しましたでしょ?
それは、バラバラに動かせる箇所を増やして、それらを同時に、あるいはタイミングを合わせて動かすということでもないんです。



歯車の例えで言いますと、細分化は歯車をたくさん作ることで、統合はそれらをきちんと組み立てることなんですけど、
統合ではない全身運動と言いますのは、その歯車が噛み合っていないまま、それぞれが何となく噛み合っているように動いている、
そんな感じだと思っていただいていいかと思います。



これは一般的なトレーニングにおきましても、共通の大きな問題点かと思います。



部分的な練習をどれだけ積み上げても、
統合された動きとは似て非なるものになっている。




もちろん、統合された動きが簡単にできるわけではないですし、こんな話をしている私JIDAIも、どの程度出来ているのか?・・・
だからこそ日々精進なんですよね。。。



まぁ、そんなわけですから、統合を見据えて練習していかなければ、本当にただ細分化が目的となってしまうと思うんです。



スポーツなどの場合ですと、部分的な動き(筋力)の寄せ集めで、目の前の結果を出せてしまったりしますし、
マイムですと、部分的な動きが面白かったり、統合されていない不自然な、つまりはクセのある動きが面白かったりしますから、
習得に時間がかかる統合というものを目指すということに、なかなか目が向かないのは、仕方ないのかなとは思うんですけどね。。。



例えば、私たちのオーガニックマイムでは基本的には自然な動きを目指していまして、
奇抜な動きを見せることが第一の目的ではなく、統合された動きが最も重要なんですけれど、
これって、一般的なパントマイムに興味を持つ人からしますと、全く真逆な方向性でもあるわけで、
特に「芸」としてのパントマイムに興味を持つ人には、とっつきづらいと思います。


表現に興味のある人には、いいんですけどね。
(ただ、私も元々は、表現よりもテクニックを身につけたくてマイムを始めたんですよ。ですから、テクニックは今でもこの上なく大事にしています。)



で、この統合された動きに近づく方法ですけれど、
1つの方法としましては、ゆっくり動くことでしょうか。
ゆっくり動きながら、固まってしまうところはないか?縮こまってしまうところはないか?流れがとぎれることがないか?


そんなことを感じとっていき、そんなことがないように動いていく。


もちろん、本来のスピードで動く時も、全く同じ感じを味わうことを目指してです。



もう1つ、それと並行して、そうとしか動けない動きをする。
・・・う~ん、、、これは説明が難しいですし、ここまでくると企業秘密に近いので、ここまででお許しを。





マイムから心と身体の平和を


オーガニックな(生きた)カラダに  http://jidai.mond.jp/