以前、『身体感性を創る』
でお話したような、身体の内部感覚を鍛えるということは、
言葉を換えて言いますと、違いを感じるということでしょうか。
一般的にトレーニング、エクササイズといいますと、とにかく身体を動かすことに意識を向けますよね。
一方、ボディワークと呼ばれるもの、例えば、ロルフムーブメントやアレクサンダーテクニークのようなものは、身体を動かすこと自体よりも、何かをする前と後とでの変化を感じることを重視するんですね。
これはとても重要なことだと思うんです。
自分の身体の変化を感じる。
先日のクラス終了後に、あるクラス生が「ゆるめるっていう感覚が分らない」
ということだったんですけど、
「それは本当にゆるんでいないから分らないのかもしれないけれど、
もしかしたら、実際にはゆるんでいるのに、それに気がついていない、意識に上ってきていないだけかもしれないよね。
例えば、実際には力んでいるのに、力んでいないと思っていたりするわけで、その力みに気がついていない、意識できていないということがあるのと同じじゃない？」
という話をしたんですね。
これは何も力みやゆるめの感覚だけではありませんで、もっと単純な身体のポジションに関しても同じですよね。
真っすぐ腕を伸ばすということですら、自分が思っているのと、実際とでは違っていたりするものです。
ポジションにしましても力みやゆるめ感覚にしましても、実際に起きていることと、自分の感覚がずれているわけですけど、このずれを小さくしていくためには、やはり変化に対して意識を向けていくしかありませんよね。
（ポジションに関しましては、外からの目は必要ですけど。）
身体の中でどんな変化が起きているのか？を感じるって、慣れない人はなんだか雲を掴むようなことだと思われるかもしれませんけど、最初のうちは意識する場所をどこか一カ所に絞っておけばいいと思うんですよ。
先ほどのクラス生には
「例えば、股関節だけに絞ってみたら？歩いているときの左右の股関節の違いを感じるようにしていくだけでも、ずいぶん違ってくると思うよ。」
と。
「真呼吸クラス」では身体をほぐして、ゆるめ、丁寧に感じていきますから、このクラスに通ってきているクラス生は、身体の変化に敏感だと思うんです。
他のクラスですと、どうしても様々なテクニックの習得や身体を動かすことを重視しますから、どうもその辺りが弱くなりがちなようです。。。
クラスでの指導のあり方、考えさせられます。。。
素直に分らないことを分らないと言ってくれる人がいるというのは、ありがたいですね。
それにしましても、自分の身体を感じるといいますのは、どうなんでしょう・・・
得手、不得手があるのか？それとも好きかどうかなのか？はたまた、覚悟なのか？
（”はたまた”なんて言葉、使うかぁ。。。）
自分の身体は自分で感じるしかありません。
私がその人の代わりに感じるわけにはいきません。
私が出来ることは、自分の身体を感じることが楽しい、ということを伝えることしかないんですよね。
Body,Mind&Spirit 本当の自分の身体は天才だ！
