興味を持てないことは、どんなに良いと言われても出来ないものですよね?
たとえ1回2回はやってみたとしましても、続かないものですよね?
例えば、運動が体に良いと言われても、
その運動に興味が持てなければそうそう続くものではないと思いますし、
ある種のボディワークや特殊なトレーニングのようなものも、それ自体に楽しさを見出せませんと、
よほど何かに役立てるぞ!!という強いモチベーションがない限り、続けるのは辛いと思うんです。
ところで、運動に興味ある無しというよりも、
自分の体に興味のある人と、無い人というのがいると思うんですね。
それは、身体の使い方への興味と言ったらいいでしょうか、
同じような動作でもちょっとした動き方の違いで効果が違うことへの興味だったり、
意識の仕方で動きや力が変わったりすることへの興味であったり、
動きによって気持ちが変わることへの興味だったりと、
心を含めた体の変化というものに興味を持つのか?持たないのか?
自分の行なう運動に対する納得感・理解度を重視するかどうか?
ということだと思うんです。
ですから、
運動をしている人でも、自分の体に興味の無い人は多いですし、
運動を特別していなくても自分の体に興味のある人もいるんですね。
大雑把なくくりになってしまいますけど、私の印象では、
流行の運動を(なかばファッションとして)やったり、
運動後の爽快感(飲みに行くなどでも)や達成感を求める人は、
自分の体にあまり興味が無いことが多いように感じます。
で、私はそういった運動に興味のある人はせっかくですし、興味の無い人にも等しく、
自分の体に興味を持ってもらいたいなと思っているんですね。
それは、運動をやる人はより効果的にスキルアップすることになり、
ケガや故障も少なくなるからであり、
また、運動に興味の無い人には、自分の体を楽しむということが、
自然と(いわゆる運動という枠ではなくても)動くことへの楽しさになっていくと思うからなんです。
さて、私のクラスでは、マイムクラスでもJIDAIメソッドでも、皆さんしょっちゅう質問してきます。
(「こんなに質問出来るクラスって、初めて。」って言われることがあります。まぁ、これが必ずしも良いとばかりはいえないかもしれませんけど。私はいいと思っています。)
それは、皆さんきちんと自分が納得・理解して行ないたいという気持ちが強いのだと思うんですね。
ある年配の女性は、
JIDAIメソッドを体験受講したときに開始2~3分で「これだ!」と思ったんだ
というお話をしてくれました。
(この女性は整体師でもありまして、お客さんにも勧めて下さっているとのこと。嬉しいですね。)
自分の体を発見する楽しさに重点を当てた運動というのは、
運動でありながらいわゆる運動とはやはり違いまして、イメージしづらいとは思うんですけど、
レッスン中にこんな声が上がるんです。
「これって、体操の○○と同じ感じですよね?」
「これは水泳の◯◯に使えそう!」
「ああ、ラグビーでやっていたのは、こういうことを身につけるためだったのか。」
「クライミングで役に立っていますよ!」
「スワイショウって、こういうことなんでしょうね。」
形を教えているわけではなく、かといって精妙過ぎてよく分らない感じの動きを教えているわけでもないので、自分の中で何かと結びつきやすいのだと思うんです。
そして、その動きの精度を上げる秘密みたいなものを掴んでくれるんですね。
つまり、ここで行なう運動が、単にそこでの運動に終わってしまうのではなく、
各自が自然に具体的なシーンと結びつけることとなって、
それまでの疑問がパッと晴れたり、発見したりという歓びになっているんですね。
自分の体に興味がわくことは、自分の体を好きになることでもあり、
好きになればもっと知りたくなるのは、当たり前ですよね。
無理にモチベーションを持とうとする必要がなくなるんです。
自然と自分の体を気持ち良い方に使おうとしていくようになると思うんです。
そしてそれは例えば、
健康のためにエスカレーターをやめて階段を使おうという、ネガティブ動機(体力低下に対する恐れ、不安)ではなく、
階段をいかに気持ち良く上れるか?という好奇心のようなポジティブ動機になっていくのではないかと思うんですね。
体に愛を!ですね。(にこっ)
マイムから心と身体の平和を http://jidai9.wix.com/jidai