先日、ゴルフのレッスンプロをされている方の、個人レッスンをさせていただきました。
私のブログを読み込んでいただいている方で、
もちろん、ご自身も普段から、生徒さんに形を意識させるような指導ではなく、
身体の使い方を伝えている方ですから、
話が早く、楽しい時間を過ごさせていただきました。
この日はリクエストもあり、
まず「立つ」「歩く」ということのお話から入りまして、
腕を振る動作に関するものをやっていきました。
私にはゴルフに関する専門知識はないものの、できるだけゴルフに直結しそうなものを、
全体が細切れ、バラバラになってしまわなければよいなと思いながらお伝えし、
いくつか特徴的な動きをしていただきました。
ところで、何かを達成するために必要なことをするというような、
何かに直結した練習は、効率良くそのことを達成するかのように思えますけれど、
実はあまり大きな力を発揮できないのではないかと思うんです。
例えば、私たちのパントマイムでしたら、
パントマイムとはこういうもの!という明確なイメージがあって、
それに必要な練習をしていくということになるんでしょうけれど、
それって、そのイメージ以上(以外?)のものにはなりづらいと思いませんか?
私はそれって、すごくつまらないと思うんですよね。
何だか結論ありきの議論をしていくような感じ、と言ったらいいんでしょうか?
これはスポーツでもダンスでも同じかな?と思います。
必要なことをやるということは、
必要でないことをやらないということになってきますよね?
それは、つまり必要でないことが分っているということです。
本当にそんなことが言えるのかなぁ?と思うんですね。
必要であることを限定しすぎますと、
本当は必要な、けれど今の自分では決して気がつくことはできない、
何か大切なものを取りこぼしてしまのではないかと思うんです。
赤ちゃんの動きを練習にとりいれたりしているそうですけれど、
普通に考えたらば何の役に立つの?ですよね。
けれど室伏選手にとっては非常に有用な練習であるはずです。
だからといって、他の選手が同じようにその練習を取り入れたりしても、
やはり役に立たなかったということで終わってしまう可能性は十分に考えられます。
果たしてこの赤ちゃんの動きは役に立つのか立たないのか?
結局言えますことは、例えば、
ハンマー投げというものをどう捉えているか?
につきるのではないでしょうか。
これは今、多くの人がインナーマッスルを鍛えるでありますとか、
ヨガやピラティスなどをやっていると思うんですけど、
それをやれば役に立つというのではなく、
それを役立たせようとしているスポーツでも健康でも、
それをどう捉えているか?ということだと思うんですね。
さて、ゴルフのレッスンのお話に戻りましょう。
この方は「立つ」「歩く」ということを大事にされています。
それは決してきれいであることを大事にしているわけではありませんで、
それがゴルフをする上で、ムダな力を使わないことや、
効率よくエネルギーを伝えるということに直結していると、
この方は考えているということでして、
だからこそ、私も単にきれいな立ち方や歩き方ではなく、
力まず力を発生させるものとしての「立つ」「歩く」そして「腕振り」をお伝えしてきました。
(って、なんだか偉そうですね。。。私なりの考え、方法でしかありませんのに。。。)
こういったことは、例えば、インナーマッスルを鍛えればいいということではないんです。
インナーマッスルも鍛えられてしまうような、動き方をすればいいんです。
それも出来るだけ全身で。
この方は、さすがですね。
一見、これが役に立つのか?といった感じの練習法だったと思うんですけど、
意図するところを掴んで下さっていました。
立ち方、歩き方だけでなく、ゴルフのスイングに対する捉え方に、
何かしらの変化が起きるかもしれませんし、変化というものではなくても、
より意識的になれるかもしれません。
ご自身の生徒さんへのレッスンに、何か役立てるような機会であったことを願っております。
(いや、本当にありがたく、嬉しいことです。感謝!!)