ここのところ、分かりづらいお話が続きましたので、分かりやすいお話を。
姿勢や動きを良くするために、「◯◯をしなさい」というのがありますけれど、
1カ所だけを意識するのではなく、同時に2カ所を意識すると成功率が高まるというお話です。
分かりやすい例で、たるんだ糸を真っすぐにするとして、どのようにするのが簡単か?
ちまちまと少しずつ整えていったところで、真っすぐにはなりません。
両端を持って引っ張る。
ですよね。
ということは、直立姿勢をとるときに、
「頭が上に引っ張られるように」といった1カ所だけを意識するよりは、
頭の方は上へ、足元は下へという2カ所が働くと、成功率が高まる。
この考えでいきますと、お辞儀をするとき、頭の方ばかり考えるのではなく、
もう1カ所考えたいですよね。どこか?
股関節ですね。
座骨とかお尻の下の方でもいいですよ。
お辞儀のときは、頭が前方に倒れていき、股関節(座骨、お尻の下の方)は後方に。
どうですか?
ここ最近にない、分かりやすいお話ですよね(笑)
ところで、この2カ所を同時に意識するということを、
どことどこを意識するのか?という場所の問題というよりも、
相反する方向に働くエネルギーの問題として捉えていただきますと、
応用の幅が断然広がるんです。
例えば、「骨盤を締めなさい」と言われたことがありますでしょうか?
もしかしたら、「お尻を締めなさい」という言い方かもしれません。
この場合、少なくともお尻の筋肉でギュッとしてはいけませんよ。
あくまで、骨盤という骨が締まる感じを実現させようとして下さいね。
どうしましょう?
何だか難しいですよね。
こんなとき、例えばのやり方ですけれど、
腰骨(腰の当たりに左右2カ所、硬い出っ張りありますよね?)を
恥骨(生殖器のあたりですね)に向かって閉じようとしてみて下さい。
出来ているのかどうか分かりづらいと思いますけれど、
何となくお尻が突き出るような感じがあれば、大丈夫です。
では、一旦楽にしていただいて、
今度は座骨(左右のお尻の下の方)を閉じながらすくい上げて、
股の間から恥骨に近づけるようにしてみて下さい。
もちろん、そんな感じということですよ。座骨が恥骨に近づいたらびっくりします(笑)
そうしますと、腰が丸くなるような感じですよね?さっきと逆。
腰骨を閉じる(締める)と座骨が開く感じで、
座骨を閉じる(締める)と腰骨が開く感じとも言えます。
で、この2つを同時に行なうんです。
相反するエネルギーをぶつけ合うわけです。
そうしますと、必然的に骨盤が締まるんですね。
このような感じで、相反する方向に働くエネルギーに目を向けてみてはいかがですか?
Body,Mind&Spirit 本当の自分の身体は天才だ!