オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

感情を許す~エゴの感情と普遍的な感情~

感情の歪み・・・

身体は「骨格の歪みを正しましょう」「骨格の歪みが諸悪の根源です」
みたいな扱われ方をしますけど、感情面も同じだと思いませんか?


感情に飲み込まれて自分を見失わないためにも、

抑え込んだ感情で自分が潰されてしまわないためにも、

感情の歪みをいくらかでも良くすることで、内面のバランスを良くする。


本来、感情には良いも悪いも無い。
怒りが悪くて、喜びが良い、だなんてことはないんです。
問題は感情の表し方なんですよね。

感情を偏らせることなく、どんな感情でも出せるというのは、
本当はとても重要なことなんです。
それは、実際に出すかどうかは別としても、
出せる状態の身体であるようにしておけたら、随分いいと思うんです。


と言いますのは、
ある感情が身体に蓄積(あるいは定着)されることで、
その傾向をもった身体になっていく・・・

怒りを溜め込んだ身体は、何かのきっかけで簡単に怒りを感じるでしょうし、
淋しさを抱え込んだ身体は、いつでもすっと淋しさを感じてしまう。

笑いを抑え込んだ身体、悲しみを出せない身体、怒りを許さない身体・・・


出しやすい感情、出にくい感情というものがあると思うんですけれど、
それは単に内面だけの問題ではなく、身体の問題でもあるんですね。
感情の歪みは身体の歪み(筋膜の歪みなど)にもつながっているようですし。


と言ってです、、、日常の中で、感情に取り組むのは簡単ではないですよね?
つい、普段通りになってしまいますものね。


そこで、
日常から離れて感情を出す経験をするのが、取り組みやすいと思うんです。

まぁ、それでも、やっぱり「感情を出しましょう!」で、出すのは大変。
出せたら苦労しませんよね(笑)
可笑しくもないのに、笑えないですし、何もないのに怒ることは難しいですもの。


一般的には、何でもないところで感情を出すという行為は、恥ずかしさ、抵抗を伴いますよね。

で、この恥ずかしさって、どこから来るのか?なんですけど、
それは、エゴの感情を出そうとするからだと思うんですね。


・・・エゴの感情???



実は、感情には2種類あると私は考えていまして、

1つはエゴの感情

もう1つは普遍的な感情


エゴの感情といますのは、個人的な思考と結びついた感情で、
それに対して、普遍的な感情は、以前お話しましたけれど、純粋な身体的反応としての感情。
宇宙に偏在している感情が自分の身体を通して現れてくるもの・・・そんな感じです。


エゴの感情は自分(エゴ)の思考と結びついてるので、出しづらい。
自分の考えを全て見透かされてしまうような感じですから。

それを、例えば、無理矢理に叫ぶようにしながら声(言葉)を出して、
感情を出しているような気持ちになるのは、
ある意味、感情に対して鈍感になる行為

そもそも、エゴが感情の偏りを生んでいるわけですから、
そこから離れて、普遍的な感情を出すようにしてみてはどうか?と思うんです。


何だか、普遍的な感情なんていいますと、難しそうですけれど、
誰でもやり方次第で、普遍的な感情は見つけられるものです。
(でなければ、普遍ではありませんしね。)


私がオリジナルに開発しました「エモーショナル・ボディワーク」は、
実はこの普遍的な感情を出す訓練法なんですね。
感情と身体の結びつきを利用することで、感情を身体で感じられるようにしていくワークなんです。

この方法でいきますと、自分の中には到底生まれてこないであろうような感情まで、
ありありと浮かび上がらせることまで出来るようになったりします。

そして、重要なポイントは、エモーショナル・ボディワーク中に起こるそういった感情は、
はたから見ればその感情のまっただ中にいるようでありながら、
本人は客観的な目を持ち続けられるということなんです。


普遍的な感情をエゴの自分が見ている


そんな感じですね。


で、例えば、
エゴの感情を手放せないでいますと、当然、普遍の感情に辿り着けず、
その感情を出すことに恐れを感じたりするんです。
そのことで、自分がどういった感情に対してブレーキをかけているか?よく分かるんですね。

あるいは、あまりに出しやすい感情で、つい我を忘れてしまうようなものがあるとすれば、
それは普段からその種の感情に飲み込まれやすいということが考えられます。


そうやって、日常を離れた場で自分の感情を身体的に体験していきますと、
日常で同じような感情が生まれる場面で、
「あっ、これはエモーショナル・ボディワークで体感したなぁ。」と気づくことができ、
感情に飲み込まれずにいられるチャンスが高まるんですね。


役者、ダンサーの方も、この手の感情を体感できると、表現がまた変わってくると思うんです。
感情を、頭で生み出そうとすのではなく、身体から生まれてくるものとして、味わう。


先日のツイート

芝居でも踊りでも、歌、楽器でも何でも、「気持ちを込める」のではなく、
「気持ちがこもる」ということに意識を向けて、稽古をしていくと変わってくると思うんです。

は、こういうことなんです。



表立って表現するしないにかかわらず、自分の感情と向き合う機会を持ってみてはどうでしょうか?
日常を離れた場だからこそ、エゴの感情でないからこそ、
向き合いやすく、見えてくるものがあります。


私自身、感情を露(あらわ)にすることが苦手だったからこそ、
似たような多くの人に届けられると思っていますし、おすすめしたいと思います。

人は変われます。


(ちなみに・・・エモーショナル・ボディワークは「自己整体真呼吸クラス」で取り上げています。
あるいは、プライベートレッスンはもちろん、何名かお集まりいただければ、レッスンに伺うことも出来ます。)




Body,Mind&Spirit 本当の自分の身体は天才だ!




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