自分を出す、感情を出す・・・
多くの人は、苦手意識があると思います。
私のような表現をしていない方でも、そんな苦手意識を克服するために、
なんらかのレッスンを受けることがあるかもしれません。
演劇関係の方ですと、演出家からこっぴどく叩かれる…そんなこともあるかもしれません。
そんなレッスンのやり方に対して、思いがけず面白い喩えをしてもらいました。
それは、イソップ童話の『北風と太陽』でした。
ある方…表現活動とは無縁の方なのですが、自分を出せるように、感情を出せるようにと、
その筋では有名な人のレッスンに参加されたそうなんです。
それも2泊3日の合宿!!
すごいですよね。勇気いると思うんです。
そこでのやり方は、
喩えるなら『北風と太陽』の北風だったと。
つまり、追い込むタイプの指導ですね。
演出家からこっぴどく叩かれる…そうじゃない!もっと!もっと!…そんな感じでしょうか?
この方は、そうやって、強い北風を吹かれると、
ますます閉じてしまい、キツい3日間だったそうです。
いやぁ、、この方の気持ち、私には痛いほど分かります。
みなさんは、どうですか?
中には、いや、そうやって厳しく追い込んでもらったほうが、いい!という方も、
いらっしゃるかとは思います。
実際、その合宿にも、定期的に参加されている方が結構いらっしゃるとのこと。
で、合宿ですから、参加者同士でお話をする機会もたっぷりあるのでしょう。
「あの人だって、あれだけやってるんだから、あなたも頑張りなよ。」
みたいなことを言われたりする。
けれどそれは、北風の追い打ち。。。
この方は、また参加するという気持ちにはなれないと、おっしゃっていました。
一方、同じような内容だけれど、
「エモーショナル・ボディワーク」は『北風と太陽』の太陽のようだと。
自分が開かれていく、解放できる感覚を持つことができたと。
自分を出す、感情を出すというレッスンを、
『北風と太陽』に喩えられたのは、初めてだったものですから、
面白いなぁ、言い得て妙だなぁと思ったんですね。
けれど、いわれてみると、確かに間違いないところでして、
「エモーショナル・ボディワーク」のそもそもが、
スパルタ式レッスンを受けるなんて考えられない私が、
それでも、自分を出す、感情を出すことを克服する必要性に迫られて、開発した方法なんですよね。
さて、北風と太陽のどちらが良いとか悪いとか、いいたいのではありません。
北風が性に合っている人は、強い北風を求めればいいと思うんです。
ただ、北風ではなく、太陽もあるんだと知っていただきたいと思うんです。
さらに、言うならば、どうも、
北風に当たらないとダメなんじゃないか?と思い込んでいる方が多いように見受けられる。
下手をすると
北風に当たることが目的となってしまう恐れもあるのでは?と。
整体・マッサージ業界の人からよく聞く話で、
刺激の強さを求める人は、本来ほぐすべき体が、どんどん硬くなってしまっていて
(つまり、感じられない体になっていき)、そのことで、ますます強い刺激を求めるようになる。
そんな悪循環に陥っている人は多いと。
(お店的には、ますます通ってくれることになるので、ある意味、ありがたいようですが・・・)
そんな感じで、生半可な北風では物足りなくなるのではないか?と。
そいうった方からすると、私の「エモーショナル・ボディワーク」は、
超!半端な(笑)ワークに映るかもしれません。
もちろん、「エモーショナル・ボディワーク」も、結局のところ、自分を出す、感情を出すわけで、
それは他の誰でもない、自分自身で出すわけですから、100%楽にできるわけではありません。
先の方も、「エモーショナル・ボディワーク」の中にも、難しく感じるワークもあったと、
おっしゃっています。
ただ、それでも、また受けたいと思える難しさだったということ。
北風派からしますと、太陽派は、軟弱に見えるかもしれません。
軟弱だけど、
自分を出せるようになりたい、
感情を出せるようになりたいという方は、
一度、
同じ軟弱な私のところへ来てみませんか?
思わぬ方向から、光が射すかもしれません。