オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

クリエイティブな身体?

クラスには、クリエイティブな感性を持った人であったり、
既製のものに捕われない自分の感覚に素直な人が多く集まっているように思います。



私が
みなさんにどんな身体になって欲しいと思っているのか?

それは・・・




クリエイティブな身体。




クリエイティブな身体といいますのは、
とっさのときに、思ってもみなかったような動きが、ひょいと出てきたり、
自分の意思を超えて、流れに乗った動きが出来る、そんな身体です。
(演技面は今回は横に置いておきます。)



ですから、クリエイティブな身体とはいいましても、
ただ変な動きをするとか、面白い動きを考えましょうということではないんです。




そんな身体になってもらうためのキーワードは、


「自然であり、不自然にもなれる」


です。





自然が大事というのは、すんなり理解いただけると思うのですが、不自然というのも大事なんです。



もちろん、ただ不自然というのはよろしくない。
頭で考えたようなものは、本当にただ不自然です。
たとえ面白いものであっても、それは真の面白さにはならないと思うんです。



私が大事にしている不自然は、常識的な見方からすれば不自然ということであって、
実は自然なんです。
それは、面白いもの、歪んだ醜いものであっても、どこか美しいものです。
嫌みのない面白さ、気品のある醜さと言えばいいでしょうか?




ですから、クリエイティブな身体になるにあたって大事なことは、結局は自然。



ただし、その抽象的な「自然」を具体的なものに落とし込まなければ、
ただの観念論になってしまいます。



では、自然とは何か?



自然とは、


「流れ」


だと思うんですね。




見せかけの動き、小手先の動きというものは、この流れがないんです。
もちろん、筋力任せの動きも同じです。
それゆえ、不自然ということ。




流れというものは、ずっと連続している。「止まり」「留まり」がない。



これは、自然界、宇宙の法則ですよね。止まることなく変化し続けている。
流れの有る無しは、自然な動きと切り離せないんですね。



で、この流れといった場合に、
目に見える動きのことに意識がいってしまうと思うんですけど、
実は、

身体の中に流れがありませんと、目に見える動きのほうは、

決して本当の流れにはならないんです。





例えば、ボールを上に向かって投げて落ちて来るとき、
放物線の一番上では一瞬止まっているように見えますでしょ?



このとき、ボールには上に向かう力と下に向かう力の両方が、
同じだけの強さで働いた状態で止まっていますから、
ただテーブルなどに置かれて止まっているのとは、全く違う状態。



ひと言でいいますと、今にも動き出しそうな状態ですね。




踊りでもスポーツでも、一般的にはどうしても目に見える身体を扱ってしまいます。
けれど、

いくら見えるところをいじっても、見えない力を発生させられません。




見えるところは、見えない力の結果です。




ですから、この見えない力に焦点を当てることが重要なわけです。





重力や呼吸力を交えた、身体の中の見えない力、エネルギーの生み出し方、流し方、強弱のコントロール・・・



これらを、様々な体勢、ポジション、動作の中でどう実現していくか?なんですけど、
その際、

人体の構造を知っていることは重要だと思っています。

特に関節ですね。
関節の扱い方の質を上げ、扱える箇所を増やしていくんです。




なんとなく、感覚でというのでは、天才的な人を除いて、
私たち一般人ではそれこそ、なんとなくの結果しか出せません。



いわゆる不自然なことも、いや、不自然なことだからこそ、
こういったことを使いこなせる必要があり、そうして初めて不自然も自然になるんです。



「原始歩き同好会」での様々な四足歩行も、同じことですね。




そういったことで、クラスではときに、押し合いっこをしてもらったり、
野球や水泳の練習のようであったり、武術的であったり、もちろん、身体表現独特の動きであったり、
そして、しっかりパワーやスピードを出すこともありますし、スローモーションのときもある、
そんな感じでやっていくんです。




こういった練習を通して、

自分の身体の自由度を高めエネルギーを自在に扱えるようにするんです。


水のような身体にするとも言えるでしょうし、さらに別の言い方をしますと、



自分を消していく。


自然と一体化していく。




そんな感じだと思います。




変幻自在、淀みなく。


ときに凝縮、ときに解放。


落ちるがごとく、舞うがごとく。




私自身もまだまだ質を高めていかなければなりませんけれど、


楽しそうじゃありませんか?




単に、感性任せで自由な発想で動くというのではなく、

人体の構造に基づいて身体の中の流れを養う。



それがクリエイティブな身体へとつながっていく。




クラスでは、クリエイティブな身体にするなんて、言葉に出したりはしませんけれど、
自然に感じ取ってしまうものなんでしょうね。

だから、クラスには、クリエイティブな感性を持った人であったり、
既製のものに捕われない自分の感覚に素直な人が多く集まってくるのだと思います。



おかげで、私は楽しい〜っ!!!


みんな、ありがと〜!

です。










表現者のための呼吸 
心と身体のワークショップ』





Body,Mind&Spirit 本当の自分の身体は天才だ!




マイムから心と身体の平和を


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