オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

こんなことをしていると、肝心なものが身につかない!?

教わったことを真面目に練習する。



レッスンで行なった動作を覚えて帰って、家で繰り返し自主練習する。



自主練習をしないにしましても、多くの方がこういった感じで、
教わっているものを身につけようとしていると思います。




これ、一見、とても良いように思えますけど、


こんなことをしていると、肝心なものは身につかない。





私はそう思うんです。




と、のっけから、厳しいですね。。。






どうして、肝心なものが身につかないか?といいますと、
そこには決定的な大きな問題があるんですね。



それは



自分が出来ていると思ってしまっていること。




えっ!?


何言ってるの!?


出来てないと思うから、繰り返し練習するんじゃない!?








・・・これ


本当にそうですか?




怪しいんじゃありません???






では、出来たときというのは、どういう状態ですか?



出来ているときの、つまり良い状態を知っていて、
けれど、それには至っていないから、練習しているということ?




それとも、
何が良い状態なのかは分からないけれど、
繰り返しやっていれば、いつか良くなるということ?





この後者は、例えば、自転車や水泳のように、最初は全くできないものを、
まずはなんとかできるようにという段階でしたら、いいんです。
それしかありませんもの。




けれど、ある程度はできる、動けるとして、
何が良い状態かを分からないまま、繰り返していては、
目的地を定めぬまま、歩いているようなものだと思うんですね。



それは、
歩くために歩いているだけで、目的地に辿り着こうとする行為ではない。




言い換えますと、
自主練習が練習のための練習になってしまっていて、
指導者が伝えようとしているものを掴むための練習にはなっていないということなんです。




言われたことを一生懸命やる・・・真面目で熱心な方が陥りやすい、落とし穴といえます。




ただ、これも、耳の痛い言い方をしますと、横着をしているんです。
言われたことをやっているだけといいますのは、自分で考えない、感じないということ。



肝心なものが身につかないのは、練習の仕方のせいであると同時に、
そういった心持ちのせいでもあるんです。



きっと、それは取り組んでいるものに、向いていないんじゃないかと思います。


好きなら、横着なんてしませんでしょ?


好きなら、いろいろ試してみたくなるんじゃありません?






と、お話が逸れました。。。




出来ているときの、良い状態を知っているかどうかは、とても重要だと思うんです。



ですから、私は良い状態を導き出して、
それを感じてもらうことを第一としてレッスンします。



多くの人にとって、自主練習がしづらいレッスン内容のようです。

つまり、覚えて繰り返すということが、難しく、仮にそうやってみても、
何か全然違うと感じてしまうために、ただ繰り返すということでは、
練習の意味が失われてしまう。



そこで、
自主練習で何が重要になるか?
です。




レッスン中に得た良い状態を、自分なりの方法で見つけ出そうとする。


何をやると、良い状態になるかを探る。


これに尽きます!




実際、私のところのクラス生の多くは、
街中を歩いているときや、何かしら日常の中で、自分なりの発見を楽しんでいるようです。


よく、嬉しそうに報告してくれます。





もし、あなたの先生のレッスンが、良い状態を導き出して、
それを感じてもらうといったものでなくても、
できることはあります。




それは、

先生の姿、動きを見て、雰囲気を真似ること。



細かく動き方を観察しても構いませんが、決定的に重要なのは、雰囲気!



人柄ではありませんよ(笑)



重量感、軽やかさ、伸びやかさ、空気感・・・こういった、
何とな〜く全体から漂うものを、受け止めるんです。


具体的な動作そのものに気をとられ過ぎるのではなく、その動作・形での雰囲気です。







いずれにしましても、そうやって、覚えたものを繰り返すのではなく、
良い状態や雰囲気といった”感覚”をベースとした目的地を設定して模索する。




そうすることで、体のあちこち、
これまで眠っていたところが少しずつ目を覚ましてきてくれ、
ああでもない、こうでもないとしながら、
神経の良いネットワークが構築されてくるんです。





同時に、良くない状態というのも、自分で判断できるようになりますから
(模索というのは、良い悪いを判断していくことですから)、
レッスンで全く新しい動きを教わるときや、
本番のような実践の場での思いがけない状態などでも、
自分の動作の取捨選択の判断(意識的にも無意識的にも)が非常に良くなります。





こうなりますと、いわゆるセンスが良いとなり、他分野のことを学ぶにも、
ゼロからではなく、2とか3から始めるような状態になりますし、
1を聞いて10を知るとまではいかずとも、3、4は知ることとなるんです。







冒頭で言いましたような繰り返し練習では、こうはいきません。



繰り返すということは、
できている(と思っている)ことが前提でなければ、成り立ちません。






すると、そこで設定される目的地は、良い状態といった感覚的なものではなく、


肉体を機械化するように動きを覚え込ませることであったり、

やはり機械化するように筋力アップ・柔軟性アップだったりします。







ですから、場合によっては、
良くない状態を体に刻み込む練習になっているかもしれません。
(むしろ一般的には、そうなっていると思います。)







感覚と向き合う・・・慣れない人には戸惑いもあるかと思いますけれど、
せっかくの真面目さを、こちらの方向に向かわせてあげられると、
発見の楽しさ、喜びを味わいながら、これまでにない上達がみられると思いますよ。








          2月10日
 

       『マイミクロスコープ 


      〜夜のアートマイム劇場〜』


              新作「老人/赤ちゃん」

                 https://www.facebook.com/events/862835180501728/






            2月11日 『動作塾 特別講座

        (刀の扱いから、身体の使い方とエネルギーの伝わり方を学ぶ)

                 https://www.facebook.com/events/433460893509964/




            2月14日 『原始歩き同好会

                 https://www.facebook.com/events/1530128663951001/





        2月14日 『動作塾』(今月のテーマ「走り」)

                 https://www.facebook.com/events/1552213518436355/





      2月21日 『足の丹田〜身体の使い方の土台の土台〜

                 https://www.facebook.com/events/1709417002627180/








Body,Mind&Spirit 

本当の自分の身体は天才だ!







マイムから心と身体の平和を


ホームページ http://jidai9.wix.com/jidai

Twitter  ORGANIC_JIDAI



日本アートマイム協会

ホームページ http://jidai9.wix.com/artmime