オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

ミュージカル「アニー」に挑戦した女の子

ある日、メールが・・

「娘(小学生)のプライベートレッスンを
お願いしたいと考えております。

現在「アニー」というミュージカルの
オーディションを受けており、 
そのためのダンスを考えております。

子供が気持ちや身体を解放させ、
どこまで自由な発想で踊れるか、
それを見せたいと考えております。

 そこで、
普通のダンスのレッスンを受けるよりも
パントマイムを体験させてやりたいと
思うようになりました。」


わぅをっ!!!
なんて素敵な発想のお母様でしょう!

期待に応えたい!


(「アニー」は子どもミュージカル界の最高峰といわれ、
30名くらいの子どもたちが選ばれるそうで、
合格率は0.3%ほどのようです。)


ということで、
オーディション前々日に90分のレッスンをすることになりました。


娘さんは、
バレエを6年、ジャズ、タップなどを
やっているとのこと。


お母様としては、

「自分の中から自然に出てくる動きや、
楽しそうに踊るのではなく、
自分のいる空間を楽しさで満たすような
体の使い方を知ってほしく、
パントマイムならそれが可能なのでは」

と思われたとのことで、
特段、パントマイムのことを知っているわけではないけれど、
何かひらめいたようです。



さて、どんなレッスンがいいのか?

私が振付を作るわけではないですし、
マイムではなく、あくまでダンスのためですし・・・

お母様のメールでも、
レッスンの時点で振付が決まっているかどうか分からず、
レッスン後に見直すことも考えているとのことで、
どの程度、マイム的なレッスンがいいのか?

マイム的にすることで、
ダンス振付からは発想し得ないアイデア
生む助けになるかもしれませんが、
たんに混乱を招く恐れもあります・・・

レッスンはオーディション前々日。
ということは、レッスン後に振付を作る時間は、
実質、前日の1日しかありません。
それも、日中は学校でしょうから、
ほとんど無いに等しい。。

そして、一番重要なことは、
技術的なものより、
本番での気持ちの解放しやすさに繋がること。

ということで、
当日、振付(どの程度完成しているかは不明)と、
得意な表現を見せてもらうことにして、
そこから考えたほうがいいかな?と。


なににせよ、小学生の女の子です。
良い関係をつくれなければ、
そもそも始まりません。。



そうして、レッスン当日、
19時半に「はじめまして。よろしくお願い致します。」で、
早速、まだ途中までの振付を見せてもらいました。

最初はもちろん、ちょっと照れもあって、
マンガやドラマにありそうな、
やる気満々欲望ギラギラで踊るなんてことはありませんでした(笑)



さて、以下、
お母様からいただいたメールで、
レッスンの様子を見ていきましょう。
(許可をいただいて、全文そのまま載せてあります。)

 ↓     

受講前から娘には
「オーディションでは型にはまったダンスでは合格しない」
「自分の好きなように、気持ちよく踊ればいい」
と話していました。

娘も頭ではそのことを理解していたと思います。

ですが娘が自分で振り付けたダンスを見ると、
小さくまとまっていました。
また、
振り付けのために自分で作ったストーリーにも、
自分の気持ちが入り切っていないようでした。

パントマイムのレッスンを受け、
受講スタートから直ぐに
娘の踊りが変わったことに気づきました。


ストーリーのある振付だったので、
その表現を直接レッスンすることにしました。


「自分のお腹の辺りからワーッとエネルギーを出す」
「寒いという状態を表現するならブルブルなど、擬音を言葉にしてみる」
といった先生の言葉をきっかけに、
力強く動いたり、気持ちを入れ込んだりできるようなった気がします。


振付自体に手をつけるのはよくないと考え、
ストーリーを聞いた上で、ひとつひとつの振りに対して、
内面を身体で表す方法を伝えました。


その後、
振付用の曲を歌ってみたり、
自分のストーリーをお芝居にしてみたりしたことで、
気持ちが完全に入ったのでしょう。


ダンスの振付は一旦おいておき、
ただただ、そのストーリーを芝居として、
即興で演じてもらいました。

振りから離れて、自分で作ったストーリーの中で、
自分がどんな感情の変化を起こし得るのかを、
自分で自然に感じ取ってもらおうと考えました。


その後、娘はどんな振付にしようか
ブツブツと独り言を言って歩き回り始めました。
母の目から見ると、この時の状態は

少々ハイである
とても楽しそうである
先生を信頼している
(この先生は何でも受けとめてくれそうだ)
→ブツブツ好きなことを言って歩き回っても
注意されたりしないだろうと
勝手に判断している。


まだ決まっていなかった後半の振付に
思いを馳せていて、
限られたレッスン時間を、
イデア出しの時間で潰してしまうのは、
もったいないかな?
とは思いつつも、
その姿が、なにかすごく楽しそうで、
ここは貴重な時間だと思い、
しばらく見守っていました。

後半の振付、少し見えてきたところで、
再びレッスン再開。



その結果、とてもリラックスして
(ハイなのにリラックスというのも変ですが、
良い緊張感と言った方がいいかもしれません)、
体の動きが出てきたように思います。


娘さん、さすが、モチベーションが高く、
あっという間の90分でした。
(結局、振付を土台にしたレッスンだけで、
もうひとつ予定していた得意な表現を
見せてもらうことはしませんでした。)


その後、
一人で練習している時もレッスン時の自分を
すぐに思い出せるようで、
すぐに集中できるようになりました。

本番でも自分の地を素直に出せたようで、
思い切ったダンスができたようです。

娘の感想は‥
緊張しそうになったけど、落ち着いて、
人とは違う、自分の思っているダンスができました。


とのことです。


さて、
オーディションの結果は?


まぁ、こればかりは、
先方が望むものとの相性もあるでしょうし、
出演者のバランスもあるでしょうから・・・
まずは、
本人がやり切ったと思えることが、
一番大切ですよね。


けれど、合格したら、やっぱり嬉しい。


・・・合格!

そう、合格~っ !!!!!!!!!!!!!!

ぃやぁ~っぅおぉ~~~っ!

合格したとの連絡をいただきました。

なんだか、自分のこと以上に、嬉しい!
嬉し過ぎます。


娘の力を引き出してくれてありがとうございます。

とのメールをいただきました。

こちらこそ、ありがとうございました、です。

活躍が楽しみです。









12月1日 

『間違わない体幹の鍛え方
                





12月4日 

『運動は嫌いだけど、体を動かすのは好き!

              





12月8日
 

『声(音)を体に響かせる

(内と外の一体化)







12月11日
 

『脚の無意識最適化と螺旋 <動作塾>               




12月11日 

『原始歩き同好会』
            





12
月18日 

『間違わない体幹の鍛え方
                




1月15日 

『重心移動と肩甲骨 <動作塾 特別講座>








公演


1月27日
       

『マイミクロスコープ 

〜夜のアートマイム劇場〜』

         


     
               
レッスン


Body,Mind&Spirit 

本当の自分の身体は天才だ!







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