可笑しくもないのに、笑えるか？！
舞台に立って表現するって、特殊なことだと思うんです。
一般的には、可笑しくもないのに笑ったりすることに、
大きな抵抗を感じると思うんですよね。
そんなことありません？
さて、
バレエやモダン、日本舞踊などの踊りにフィギュアスケートなど
まず何より身体的な技術があって、
けれど内面的なものを表現する必要があるもの、
まぁ、パントマイムもそうですけれど、
そういうものをされている方は、
身体的技術は教わることができるし、
自分で稽古もできるけれど、
内面（感情）表現は、どう稽古したらいいのか、
難しくて苦手という方、
多いと思うんです。
身体的技術って、要するに運動ですから、
どれだけ特殊なものであろうと、
走る・投げるなどのスポーツや、ヨガ、ピラティスなどと
同じこと。
内面（感情）表現のような、恥ずかしさ・抵抗感は生まれない。
極端な言い方をしますと、
機械的に練習できるんですよね。
もちろん、私にとっても同じでして、
アートマイムに出会う前、普通にパントマイムをしていた頃は、
身体的技術ばかり磨いていて、
あとはフェイク（嘘、偽）の内面（感情）表現だったんです。
それが、今は、感情と一体化した、嘘のない表現をするようになっている。
多くの身体表現家が目指しているのだと思うのですが、
身体的技術、身体的美しさを伴って
といって、型にはまった感じがなく、
自由に身体的制限無く、内面（感情）表現できるようになることを。
ただ、その方法が分からない。
身体的技術を疎かにせず、
それでいて、嘘のない身体的制限を感じさせない表現・・・
才能の有る無しなんでしょうか？
私はそんなことないと思っています。
なぜなら、方法があるからです。
それは、決して、抽象的に自分を解放するとか、
何かを繰り返し練習して身体に染み込ませるとか、
イメージ力を養うとか・・・
そういったことではなく、
だれの身体にも備わった、不思議な感覚の力を
利用することなんです。
いわゆる才能のある人たちというのは、
この不思議な感覚を、
いつの間にか使ってしまっているだけなんです。
それを、
意識的、自覚的に使っていきましょうということ。
単に「空を見上げる」という行為ですら、
その感覚を引き出して行なうかどうかで、
本人も、観ている人も、全く違うものになるんです。
経験した人は言います。
「空（対象物／人でも）と自分がつながって、一体化している」
「空（対象物／人でも）が確かに存在する」
「イメージしようと頑張る必要がない」
これは、観ている人にとっても同じことでして、
空間全体に緊張感を感じ、
表現されている世界に自然と巻き込まれます。
この感覚のない状態での演技に対しましては、
観ている人には、
空（対象物／人でも）は見えてこないで、
演技している人に焦点が当たってしまうのです。
よくある
「何をしようとしているかは分かる」
けれど
「その何か自体は見えてこない」
という表現です。
（こういった表現を熱演というのですが・・・）
やみくもに、内面（感情）と向き合って表現力を高めようというのではなく
身体的感覚を利用した、
具体的で、成果の感じられる稽古法で、
表現力の底上げ
を図ってもらえたらと思っています。
※ 先日の公演 作品『切（せつ）』の写真です。
公演
５月３１日 夜9時開演〜10時
『マイミクロスコープ
〜夜のアートマイム劇場〜』
ワークショップ
３月１２日
『立つ・呼吸する』
３月１６日
『声の響きによる心と体のチューニング 〜響声歩き〜』
３月１９日
『原始歩き同好会』
３月２９日
『和の身体』
３月３１日
『バレエ（西洋）の身体』
４月２日
『原始歩き同好会』
４月２日
『パンチ・突き ＜動作塾＞』
４月９日
『力まない下半身』
４月１３日
『声（音）を身体に響かせる』
４月１５日
『自分の音と呼吸に触れる』
４月２０日
『美しい脚と歩き方』
４月２３日
『刀の扱いから、
身体の使い方とエネルギーの伝わりを学ぶ』
４月２９日
『呼吸を通す 〜心技体〜』（仮）
４月３０日
『呼吸と表現』
レッスン
Body,Mind&Spirit
本当の自分の身体は天才だ！
