生で、間近で体験することのお話。
先生のお手本の動きに合わせて動いていると
すんなり出来てしまったり、上手に動けてしまったり…
そんな経験ありません?
言葉でいろいろ説明されるよりも、
あっさりと分かってしまう感じ。
これは、指導の様子を録画や録音で再生したものでは、
そこまでではありませんね。
先生のお手本、生で間近で見たり、聞いたりすることは、
とてつもなく大きな影響を受けているということですよね。
ミラーニューロンの働きなのでしょうけれど、
単純に目や耳から入ってくる情報だけでなく、
皮膚感覚なのか?全身で、それこそ気みたいなものを受け取っているのかもしれません。
それだけに、どんな先生に習うのかは、大事ですよね。
教え方の上手下手はありますけど、
その先生が、どんな動きをするのか?どんな声(楽器なら音)を出すのか?
これは、極めて重要です。
発声の練習は、かなり分かりやすいと思うのですけど、
間近で先生の声を聞きながら出しますと、
理屈では分からなかった声が、簡単に出たりするんですよね。
逆にいいますと、いくら理屈(解剖学的なことや、役に立つと思われるイメージ)
を説明されても、
そのお手本の声が、
最終的な正解・ゴールとして設定されてしまう
ために、
(お手本次第で)低いレベルの声にしかならないわけです。
動きも同じ。
先生以上の質の動きを習得できる可能性は、低い。
以前にも一度、お話したことがありますけれど、
お手本を一切見せない指導のほうが、むしろいいくらいなんです。
そのかわり、質のいい動き、声、音を出す先生のところにいますと、
自然と質が上がってきます。
もちろん、表面的に似ていて、中味が違ってしまうことは起こりますから、
その点では、そこを踏まえた教え方の出来る先生であることが、望ましい。
(武術・武道は、特に注意が必要かも?)
YouTubeなどで、いくらでもお手本になるようなものは、見られますけれど、
そこからは受け取れなかったものが、
生での体験で、あっさり受け取れたりするものです。
目や耳からだけでなく、全身で情報を受け取ることの意味、
あらためて考えてみませんか?