オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

玉置浩二、井上陽水、山下達郎・・・声の響かせ方

発声での音(響き)の増幅、

 

この効果的な方法が分かった後、

面白いことに気づいたんです。

 

 

歌手の玉置浩二(元?安全地帯)の

モノマネをする人って、

顔をくしゃーって、苦虫を噛み潰したようにしますでしょ?

 

玉置浩二本人も、実際そんな感じですよね(笑)

 

あれは、気持ちの問題ではなく、

増幅させるために必要…といいますか、

どうしても、ああなってしまうんです。

 

おそらく、

井上陽水も同じ方法で増幅させているのですが、

元の響かせる箇所が違うのですね。

 

ですから、井上陽水

なんとなく苦虫を噛み潰したような顔で歌うのですけど

玉置浩二ほどではない。

 

井上陽水篩骨洞型なんです。

いわゆる鼻濁音を出すときの

鼻に抜ける発声方法ですね。

 

副鼻腔の一つである篩骨洞という

骨の空洞部分を上手に活かしているので、

増幅時に、なんとなく鼻筋の上の方をくしゃってするくらいで済むわけです。

 

一方、玉置浩二

どこか、かすれたような声で歌いますでしょ?

井上陽水とは、だいぶ違いますよね。

 

声をかすれた感じにするには、口の中の下の方、

喉に近い方を使うことになる…

息の吐き出しの擦れる音を上手に利用する感じですね。

 

ところが、音を増幅させるときに必要なことは

口の中を、持ち上げて広げることなんです。

(それだけではないのですが)

 

しかも、おそらく

篩骨洞よりも上顎洞メインで響きを増幅させようとしているようで、

そうしますと、かすれ系の声をしっかり増幅させるというのは、

口の中で、下に引っ張る力と、上に引っ張って横に広げる力とが戦うという、

相当に無茶な、ある意味、矛盾した行為なんです。

 

で、あれだけの苦虫を噛み潰した顔になってしまうわけです。

 

 

ところで、何度か取り上げてきている山下達郎ですが、

もちろん、かすれ系ではありませんで、

上顎洞がメイン。

喉を通る息のかすれ音をつく必要はありません。

 

ですから、苦虫を噛み潰さなくても大丈夫なんです。

 

上顎洞型なので、スパーン!と素直に音が前に出るんですね。

 

井上陽水篩骨洞型なので、ちょっと奥に何かありそうな感じ。

 

けれど、どちらも副鼻腔という骨の空洞を使っての

増幅のさせ方に長けているので、

硬質感があり、それゆえ都会的。

 

その点、玉置浩二

同じように増幅のさせ方に長けているものの、

かすれ系なので、

私たちと同じ人間、という繋がり感が生まれるのでしょう。

 

と、まぁ勝手に解釈しています。

 

さて、今回のお話のきっかけになった

音(響き)の増幅のさせ方ですけれど、

ひょんなことから思いつきまして、

1年ほど前にも、それとなくやっていたことはあったのですが、

他の発声技術に不足があったのでしょう、

もう一つ使いこなせず、いつの間にか忘れ去っていたいたものなんです。

 

身体の使い方の開発は

こうして全体性の質が高まっていくのでしょうね。

 
 
 
 
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