声でも身体表現・演技でも、
これさえ押さえておけば良い一点がある
と言うお話をしました。
けれど、声には声の、身体には身体の
それぞれの場所であって、同じ場所ではない
ともお話しました。
どこか？と言いますと。
声では、上顎から鼻咽頭の辺り。
身体では、股関節から丹田の辺り。
です。
人によっては、違う場所でもいいのかもしれませんけれど、
そこは、今のところ私には分かりませんので、
そこは横に置いておきます。
そして、ここをどれだけ大事に出来るか？
なんですけど、
「大事」という抽象的なものでは、
意味を成さないですよね。
とはいえ、言葉だけで伝えられるものでもないのですが・・・
それでも、無理やり言葉にしますと、
どちらも同じでして、
「抜きつつ張る」
なんです。
「すきまを大きくしておく」
でもあります。
「すきま」は抜く感覚にも、張る感覚にも通じるものなので。
・・・何を言っているの？？？
ですよね。。。
他の方が、同じような身体の使い方をしたときには
違う表現をされるかもしれません。
ですから、まぁ、ここはそんなものかとしておいて、
読み進めていただければと思います。
さて、この「抜きつつ張る」ような感覚によって、
何が生じているか？
おそらく誰にとっても、こちらの生じているものが
重要になると思います。
何が生じているか？
それは、
息を吸っているのか吐いているのか分からないような状態。
むしろ、ずっと吸ったままのような状態。
そんな気の抜けない状態が生じているんです。
声でも、身体でも、です。
これ、もう少し伝わるように頑張ってみますね。
完全にしぼんだ（買ってきたばかりの）風船があるとしまして、
それに少しだけ息を吹き込みますと、
風船のゴムが伸びる手前の状態まで、膨らみますでしょ？
そこから先、さらにグッと息を吹き込むと
風船らしく、ゴムが伸びて膨らんでくる。
声でも身体でも、少しでも発している、動いている間は、
この風船がわずかにであっても、風船らしく膨らんだ状態、
ゴムに張りがある状態でなければいけない。
そして、全く声を発していない、身体を緩めて休んでいるような時でも、
ゴムが伸びる手前の膨らみは保たなければいけない。
絶対にそれ以下になってはいけない。
これを、実際の風船を口にくわえて息を入れたり抜いたりで
大きくしたり小さくしたり、自在に大きさを操ることを
想像してみて下さい。
どうでしょ？
こんな感じなんです。
「大事」の内容が、お分かりいただけましたでしょうか？
ただ、声も身体もどちらも実は、横隔膜が深く関わってくるんですね。
関わり方は、ある意味、全く逆なので、こちらはまたあらためて（かな？）
ところで、「抜きつつ張る」ことによって、
ずっと吸ったままのような状態ですけれど、
力んでいるとは全く異なります。
力んでいるとは、抜けもしない、張りも出来ていない
息を詰めている状態です。
こういったところも、言葉だけでは難しいですね。
そして、くれぐれもお話しておきますけれど、
センスの良い人たちは、
こういったことを当たり前にやってしまっているので、
無意識だと思いますよ。
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