体幹と末端(手先・足先・頭)の関係性、なかなか難しいですね。
体幹から動いた方が良い。いや、末端から動いた方が良い。
という問題ではありませんで、
そもそも、体幹と末端が結びついていない、という問題です。
いえ、全く結びついていないということは、あり得ませんので、
程度の問題ではあります。
ところで、
結びついていないと言いますのは、
エネルギーが通らないということでして、
力が伝わらないということでもあります。
つまり、体幹から動いたとしましても、
結びつきが弱いために、末端で力を発揮することに役立っていない
ということなんです。
末端は末端で頑張り、といった状態ということでして、
ひと繋がりのものとして力を発揮しているのではなく、
それぞれが力を発揮しているだけということなんです。
なぜ、そうなってしまうのか?
私の考えでは、
体幹との接続部分の力が抜けていないから
です。
接続部分と言いますのは、
肩、股関節、AO関節。
肩とは、肩甲上腕関節という、
いわゆる丸っこくなっている肩の中のこともあるのですが、
むしろ、鎖骨と肩甲骨のユニットと肋骨との繋がり。
股関節は、そう、骨盤と大腿骨の繋がり。
AO関節と言いますのは、
環椎後頭関節、頭蓋骨と首(頸椎)の繋がり。
これらの力が抜けていませんと、
その先である、手・腕や足・脚、頭(目や思考・思い)が体幹(主に肚・腰)と
分断されてしまうんです。
なんだか、しっかりしている方が良さそうですけど、
そうじゃないんです。
2冊目の著書である『動きの天才になる!』で紹介して、
大きな反響のあった「スヌーピーの手」は、
結果として肩の力が抜けて、体幹との繋がりが強くなる、一つの方法なんですね。
「え!?何これ??」「腕(肩)が軽い!」「どうして??」
と思われた方、多かったと思います。
もちろん、スヌーピーの手のままでは、指先が使えませんから、
スヌーピーの手をせずとも、その状態を保つようにする必要はあるんです。
けれど、とにもかくにも、この体幹との繋がり感を味わえることが何より重要でして、
知らない感覚は獲得するのに大変な困難を伴いますけど、
知った感覚でしたら、獲得のしようがありますでしょ?
でまぁ、獲得しようとするかどうかは置いておきましても、
肩の力が抜けた方が、体幹との結びつきが強くなるということは、
スヌーピーの手で身体的に理解できる(方は多い)と思うんですね。
このことが、股関節でもAO関節でも言えるということなんです。
ちなみに、こういった箇所に筋肉をつけてはいけない、ということではありませんで、
むしろ、筋肉は必要。
ただ、力は抜ける必要がある。
ややこしいですね。。。
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