体って、自分の体のはずですけど、思い通りに動いてくれませんでしょ?
別にスポーツやら何やら、特別な動きでなくとも、ただ歩くという動作でも、です。
ところで、
「自分の体(身体)が、今 何をしているのか?」
って、考えたことありますでしょうか?
思い通りに動くかどうか以前に、この自分の身体を見つめる・・・外側ではありませんよ。目では見えない、内側を見つめる という行為。
この、自分の身体を感じる感覚を、「相対運動覚」やら「運動感覚」やら、と言うらしいですけど、まあ、言葉は何でも構わない・・・
で、この感覚を鍛え、研ぎすまそうとすることなく、ただやみくもに身体訓練(美しい立ち居振る舞い なども含め)をしましても、あぁ・・・時間と労力だけがぁぁぁ~~~
私はたまたまマイムを教えていますけど、マイム以前のこの感覚こそが最も大事だと思って、クラスをしています。
変な話ですけど、「壁」や「綱引き」が出来たからといって、どうということはありませんでしょ?
楽しいというだけです。
(と言いつつ、私は「壁」や「綱引き」に並々ならぬ、情熱を注いではいるんですけど・・・)
とまぁ、ですね、重要なのは、同じ「壁」にしましても、身体が何を感じているかを、感じること。
ちょっと分かりづらいかもしれませんけど、これはイメージができているかどうか、ということではありません。
味覚に喩えると、分かりやすいかもしれませんね。
同じものを口にしましても、どんな味を感じ取るかは、人それぞれ。
大雑把にしか感じない人、繊細に感じ取る人。
自分は何でも美味しく食べられればいい!っていう人もいますけど、では、その美味しいって、何でしょう?
大雑把にしか感じ取れないのに、美味しいも、美味しくないもありませんでしょ?
(・・・それでも、美味しいとは思ってしまうんですけどね・・・)
さて、自分の身体、動きも同じでありまして、どれだけ感じられるか、大事なポイントです。
たくさん、いろんなものを食べたからといって、繊細に味を感じ取れるように、なるわけではないように、いろいろな身体訓練(ダンスでも、スポーツでも、歩きでも)を、たくさんしたからといって、「運動感覚」が磨かれるわけではありません。
(しないよりは、いいでしょうけど・・・)
味音痴の人が美味しい料理を作るのが、至難の技であるように、「運動感覚」が鈍いままでは、身体訓練の成果は・・・推して知るべし、です。
「壁」やら「綱引き」で楽しくマイムをしながら、この「運動感覚」を磨いて、マイムを超えて、自分の身体を(活かす以前に)生かしていきましょう~。