オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

自然体って何?

自然体という言葉がありますでしょ。
分かったような分からないような言葉。

心の自然体は置いておきまして、単純に体のことで考えますと、どうでしょう?
リラックスした体のことだと思われるかもしれませんけれど、そうはいかないところが、この自然体のやっかいなところですよね。

自然体・・・自然な状態の体?

私はこれは、言葉が悪いと思うんです。
もっと何かピンとくるような言葉がありますと、誤解を生まずに済みますよね。

『協調体』

という言葉なんていいんじゃないかなぁ、と思うんです。

で、まずは自然体なるものが一体なんなのか?ですね。

この「自然」といいますのは、あなたの自然、私の自然、あの人の自然というようなものではない!
ということがまず非常に大事なところ。

もっと普遍的なもの。
自然という言葉が個別性を表すわけがありませんでしょ?
自然という言葉を使う以上は、誰にでも共通しているという意味があればこそ、ですよね。

ほとんどの場合、私たち人間は不自然な体で生きています。
癖といわれるものは、そのいい例ですけれど、癖だと思っていないようなものでありましても、ただ歩くという行為ですら、十人十色。

街の往来をぼ~っと眺めているだけでも、わかりますように、同じ歩き方をしている人って、まずいませんよね。
み~んなそれぞれ、独特な歩き方をしていますよね。

大勢がジョギングをしているところを見ますと、それこそほんとに面白いんですよね。
よくもまぁ、これだけ違う走り方になるなぁと。

ところで、自然界に生きる動物たちは、猫なら猫でみんな基本的には同じ動きですよね?

つまり自然体といいますのは、自然界で生きている動物のような体ということだと思うんです。
それはひと言でいいますと、無駄な(筋)力を使わないということ。

で、そのために最も重要なことがあるんですけれど、それが自然体ということを表す上での最も重要なキーワードにもなりまして、それは・・・

「全身が協調して動く」

体のどこかに大きな負荷がかかったり、働いていないところがあったり、といったことがない状態ですね。(詳しくはまた別の機会に・・・ですけど)

自然体でいるということは、いかに全身が協調し続けるか?
ということになるのだと思うんですよ。

自然体といいますのは、一見、固定にも見えるほどの安定した姿勢。
でありながら、瞬時にして動き出せる姿勢。
どんな状況にも対応出来る姿勢。

野生動物のじっとしているかと思うと、急にばっと走り出したり、物凄い速さでの方向転換なんて、
まさに素晴らしい自然体のキープ
ではないかしらね。

『協調体』

自然という言葉を使わずに、協調という言葉を使いますと、簡単には出来なさそうな感じがしますでしょ?
ただ何もしないのが自然ということではなく、努力の向こうにあるものという感じですよね。

協調体を手に入れ、協調体であり続けたいですね。