身体は、ある意味で、自分から見て他者です。
自分の思いで一方的に、身体を動かそうとしていないか?
思うように動けないのは…
身体に対して攻撃しにいっているのかもしれません。
身体の声を聴けていないのかもしれません。
身体を受け入れられないのかもしれません。
表現でも、身体の使い方でも、
私のレッスンでは、脳の書き換えを重視しています。
価値観の見直しですね。
その人の意識に上ってきているかどうかは別にして、
生き方、信条が、身体に現れています。
身体のことを、単に物体として扱うのではなく、
その人の意識として見る必要があるんですね。
多くの人は、自分の身体を自分の支配下に置いています。
スポーツの人、お芝居の人は、特にその傾向が強いように思います。
自分の思いで身体を動かそうとしてしまう。
思いの強さが大事だと。
ですから、例えば、柔らかく動くことを目指して、
柔軟性を上げようとストレッチをするのですけど、
それは正直、全く役に立たないのです。
身体は固い物体だと意識のどこかで思っているので、
(だからこそ、ストレッチで柔らかくできると考えてしまうのです。)
その脳の状態では、身体に変化は起きないのです。
(ストレッチ分の可動域の向上は見られます。)
身体という他者との関係が、
支配者(自分)/被支配者(身体)
なんですね。
けれど、
動きの柔軟性というのは、ストレッチとは全く違う世界の話なのではないかと
(本や人のお話から、徐々に)思えるようになってきますと、
ふとした瞬間に、何かちょっとしたことで、
身体の感覚が大きく変わってしまうことがあるんですね。
以前お話したことのある
「表面に現れる変化は、一見急激に見えても、
内側での変化が充満した結果。
内側で用意、準備ができていたから現れる。」
ですね。
いつまでも、柔らかく動けるようになれないとしたら、
身体という他者との関係を、
支配者(自分)/被支配者(身体)
から逆転させて
支配者(身体)/被支配者(自分)
としてみてはどうでしょう?
これは、言うは易し行なうは難しです。
(実際には、支配ー被支配ではなく、
対等、同一のような関係になります。)
自分の価値観が揺らぐことは、不安です。
けれど、動きはもちろん、痛みなどでも、
身体的な面で、変化が必要だと感じているのなら、
何か問題を抱えているとしたら、
そもそもの考え方に目を向けることが、
助けになるはず。
こういった観点からも、
今月のワークショップ
『なめらかに動く(コンタクト・インプロのように)』
『つながる身体(相手とつながる 物とつながる)』
は有効だと思います。(下記)
身体という他者との関係性は
本当の他者との関係性にも現れると思います。
動くことが苦手な方にも、活用していただけるのではないかと思います。
※ 先日の公演 作品『切(せつ)』の写真です。
公演
5月31日
『マイミクロスコープ
〜夜のアートマイム劇場〜』
ワークショップ
2月9日
『力まないフルスイング』
レッスン
Body,Mind&Spirit
本当の自分の身体は天才だ!