オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

言語化の難しい技術を伝える

『寿司の技術は1年で学べるか?~ホリエモンの提言を考える』

という記事に、とても重要で、けれど理解されづらいことが、
とても分かりやすく書かれていました。

技術には2つの側面があるというお話なのですが、
一般的には

小手先か?本物か?

といった捉え方になってしまいそうな、それを
「ゲシュテル」と「テクネー」という言葉で言い表して
これをごちゃごちゃに一緒くたに話を進めるから
噛み合わなくなるのだということなんですね。

詳しくは記事を読んでいただくとして



ある方は、

「ゲシュテル」を
伝達が容易で情報化された技術


「テクネー」を
職人に内在化された伝達が難しい技芸


と説明されているのですけど、
一般的に何かを習いにいきますと、
「ゲシュテル」を教わることになりますよね。

教える側も教わる側も、それで満足であれば
なんの問題もないですし、十分幸せだと思うんです。

けれど、私は教える側としてはもちろん、教わる立場になったときも、
「テクネー」あってこそだと考えるたちなんですよね。

先日も、SNSにこんな投稿をしたところでした。


“あることが出来るようになることを目指すのではなく、
それが出来るような身体になることを目指すことが重要だと思うのです。

それが出来る身体でないのに、出来てしまうなら、それを小手先と言います。

享楽的楽しみのためなら、それでいいのですが、
その道で行くなら、やはり身体を作らねば。”



ここでいう「身体」というのが、全く同じではありませんけど
「テクネー」に当たると考えます。

その道で行くなんて、大袈裟なものでなくても、

「テクネー」あってこそ、
本当の面白みがあると思うんです。

「ゲシュテル」だけでは享楽的楽しみ。



さて、
「テクネー」は一般的には

「見て覚えろ!」 「盗め!」

といわれる類いもので、
確かに言語化や指導が難しいことは否めません。

あるいは、自分の優位性を保つために
決して教えない人もいると思います。


例えば、バレエやピアノ、サッカー、歌など、
多くの人が切磋琢磨していく人気分野でしたら、
そんな「テクネー」は、自分で獲得するしかないものとして
各人のセンスに任せていてもいいのかもしれません。

けれど、そうでない分野では、
そんなことをしていると、分野自体が衰退してしまいます。


結局のところ、

「テクネー」を意識的に扱うことをしないと、
個人的に味わえる深い面白みも、
分野自体の発展も
閉ざされると思うのです。


ですから、
「テクネー」に関心を向かわせることが、
指導者として重要だと考えて、私はレッスンをしています。


実際のところ、私のところで学んでいる人は
他分野にいったときの対応力
自分の身につけているものの大きさを感じることが多い。

この状況を、すごく嬉しく感じています。



「テクネー」がどんなに言語化や指導が難しいとしても、
それは、その人に内在化されたからであって、
そこに潜って観察をすれば、顕在化させることや、
指導法が見つかります。

一般的に、出来てしまう人は、その出来ていることに対して、
わざわざ潜って観察しないだけです。


観察眼が必要で、それには別の知識も必要になりますし、

指導にしまして、単にその観察結果を伝えるのではなく、

体感してもらうための特殊な方法

を編み出さなければいけません。



出来てしまっている人にとっては、面倒なだけですよね。


それに、途中でも言いましたけれど、
自分を権威づけるには、「テクネー」は顕在化されないほうがいい。


「テクネー」には踏み込まない、「ゲシュテル」だけの指導、
「テクネー」については、盗め!という指導、
「テクネー」込みでの「ゲシュテル」の指導、


指導者も教わる側も、何の受け渡しをしているのか?


自覚するに越したことはないと思うのです。



※ 作品『無虚苦 mukyoku』の写真です。




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3月19日 

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