オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

跳ねる身体/落下する身体

脱力で上手くいくこと、いかないこと

力むのは良くないとして、 脱力を重視する人は多いと思うのですが、 例えば、ジャンプ。 ジャンプのワークを何度か行なっていますけれど、 これは、脱力では成し得ない質の動きなんですね。 どんなジャンプかと言いますと、 このワークを受けた人は、これま…

踊る人の体幹 〜粘りが生まれるか?〜

クラシックバレエ、日本人女性で有名な人の映像を見たとき、 え??? 強い違和感を覚えたんです。 これでいいの??? そこから、大雑把に、ではありますけれど、 海外勢と日本勢のプリマと思われる人たちの映像を いくつか漁り、 さらに、アルゼンチンタン…

生徒さんの発言に¡ハッ!!とした 〜連動させない繋がり〜

連動した動作・・・ これまで、ずっと全身を連動させることを重視してきました。 そのこと自体に変わりはないのですけど、 先日のレッスンでの、ある生徒さんの発言によって、 ちょっと自分の言葉の使い方を、考えさせられたんです。 それは 「連動しない感…

武術的な身体の使い方が、なぜ身体表現に必要なのか? 2

前回の予告通り、 舞台表現・・・ 芝居やダンスだけでなく、 フィギュアスケートなど、 その表現の質の向上に、どのように 武術的な身体の使い方が関係してくるのか? 武術的な身体の使い方の大きな特徴である 「浸透する力」 をもとに、お話したいと思いま…

武術的な身体の使い方が、なぜ身体表現に必要なのか? 1

武術的な身体の使い方、 筋力頼りではない身体の使い方、 当初から、その重要性を説いていますけれど、 アニメの宮崎駿監督が 古武術家の甲野善紀氏の動きに対して 「アニメにならない」 「手抜きに見える」 というようなことを言っているように 力みのない…

重心移動できてますか? 〜「跳ねる」と「落下」8〜

体を動かすというのは、 ほぼ、重心の移動ですよね。 いかに上手に重心を移動させるか? いかに早く遠くまで移動できるか? ただ部屋の中を歩くのですら、 重心の移動ですし、 走るという重心移動も、 スポーツ、ダンスにも通じるわけですから、 効率の良い…

走り方の違い 〜「跳ねる」と「落下」7〜

跳ねられるか? 落下できるか? 西洋のスポーツ・ダンスは 「跳ねる」身体が生み出したもので、 日本の武道・踊りは 「落下する」身体が生み出したもの。 そんな風に考えていいと思うんです。 「落下する」とは、 支えを外した時、重力のままに落ちる という…

散らし書き 〜「跳ねる」と「落下」6〜

「散らし書き」 って、ご存知ですか? 昔、散らし書きを初めて目にした時、 (初めて意識に上った時) あんなにテキトーそうな 「てろりん」とした 不思議な書き方なのに どこか法則性を感じさせて、 そこはかとなく美しいのは、 何故なんだろう? と思った…

日本には子音が無い? 〜「跳ねる」と「落下」5〜

日本語と欧米の言葉では、 子音と母音の関係性が 大きく違いますね。 この違いが、 「跳ねる」身体でのリズム感と 「落下する」身体でのリズム感の 違いにもなっているように思うんです。 日本語は 子音と母音が密着しています。 「か」でも「ば」でも 一音…

日本人はリズム感悪いけど、黒人には間(ま)が難しい? 〜「跳ねる」と「落下」4〜

リズム感に関する面白いエピソードを聞きました。 グルーヴ感を出せず、リズムに難のある人が 歌の先生から、こんなアドバイスを受けたそうなんです。 「お祭りの、 わっしょいわっしょい、 らっせーらっせーで リズムとってみて」 そうしたら、 「あれれ?…

リズム感 〜「跳ねる」と「落下」3〜

「跳ねる」と「落下」の第三弾です。 前々回、 「跳ねる」で動きますと、 跳ね上がるために一瞬、地面を踏みますから、 「ンタッ」となります。 とお話しましたけれど、 厳密に言いますと、 ジャンプ革命の跳ね方ですと、 「ッタッ」 という感じになります。…

間(ま)と重量 〜「跳ねる」と「落下」2〜

間(ま)と呼吸のお話です。 落下する身体 から生まれるものは、 「なだらかな上昇(あるいは下降)⇄空白」 ですから、 音の無い時間が生じる。 平坦で静かな感じ。 だからこそ、日本では 間(ま)を活かせるかどうかが、 重要になるのでしょうね。 と前回、…

「跳ねる」と「落下」/リズムと間(ま)

「跳ねる」と「落下」 この相反する動作を、 どう使いこなすか? なんですけど、 ひと月ふた月ほど前のあることをきっかけに、 「跳ねる」の質が格段に向上したことで、 西洋の身体・和の身体の違い に、また新しい面が見えてきました。 まず、跳ねるという…