身体の裏と表を意識的に使えるといいのではないかと思うんです。
(『身体の表と裏』)
これは「跳ねる身体」と「落下する身体」にも通じるところがあるのですけど、
ものすごーく大雑把に言いますと、
裏は「跳ねる身体」で、表は「落下する身体」
そうそう、私の言う裏と表ですけど、
裏とはお腹や胸がオープンになる体勢で、
反りかえると言いますか、裏返しになる感じだから、裏。
表とは背中側がオープンになる体勢になります。
単純に裏の反対ですね(笑)
さて、
私は「西洋の身体」と「和の身体」を分けて考えているわけではありませんで、
どちらも使うといいますか、
ミックスした形を常に考えているんですね。
なかなか裏と表の話になりませんね。。。
漠然と思っているだけではあるのですが、
西洋の身体であっても、和の身体のような使い方を出来る人が
その西洋の世界で抜きん出る、といったことがあるのではないかと。
逆もそうですね。
和の身体でありながら、西洋の身体のような使い方が出来る。
つまり、普通の人には持ち得ない動き方が出来ることで、
抜きん出ることが出来るということかと。
海外のサッカーやバスケットボール選手も
武術的な身体操作をしていたりするように。
で、裏と表です。
和の身体は表が強い。
上手く使えますと、落下を活かせる。
けれど、多くの人は前に閉じてしまう。力みやすい。
ですから、基本は表を上手く使えることなんですけど、
伸びやかさやダイナミックさに欠けるんですね。
また、力という面では、重さは出しやすいけれど、
加速度は高めづらい。
(どちらかというと、等速運動的に)
そこで、裏なんです。
跳ねる身体にまでならなくても、
裏から表へと動作をつなげられますと、
伸びやかでダイナミックで、加速度を高めることも
重さを出すことも、上手くいくと思うんです。
裏と表をつなげる。
つなげるためにも、それぞれの身体の精度を高める。
簡単ではないかもしれませんけど、
こんな視点を持っているのと持っていないのとでは、
辿り着けるところが、違ってくると思うんですね。
そして、何より楽しいじゃありません?
この身体、この動きは、柔軟性や筋力といった物理的なことではなく、
神経系の問題ですから、
誰でも今の身体のままで(特別に柔軟性や筋力を上げなくても)
ここでのお話のような動きが出来得るんです!
見方が変わりますと、身体も変わりますよ。
アートマイム公演 2月8日(火) 公演写真