何のために鍛えるの?
が大事だと思うんです。
私は筋力が大事ではないという考えではないんですけれど、
筋肉を鍛えればいいとは全く思っていません。
先日の田園調布長田整形外科で開催されました、「JIDAIメソッド無料体験会」でのことなんですが、
皆さんに片腕を上げながらの片足立ちをしてもらったんですね。
参加されていたご高齢の女性、かなりの“ふらつき”が生じていました。
けれど、
呼吸といいましょうかエネルギーの通し方を意識してもらいましたら、
ほぼピシッと立てるようになってしまいました。
20代の男性、女性を含め、他の参加者の皆さんも同様でして、
ふらついていましたのが呼吸やエネルギーの通し方で安定度がまるで違うので、
自分の体の変化にびっくりしていました。
(こういう驚きって、自然に笑ってしまう感じがあって楽しいんですよね。)
一般的に、片足立ちで“ふらつき”が生じますと、筋力の問題にしてしまい、筋肉を鍛えましょうねとなってしまいますよね。
言われた側も、そうかぁ、筋力が足りないんだぁ、筋トレしなきゃって思ってしまいますよね。
それで、足の筋肉を鍛えたり、体幹を鍛えたりって・・・
私の個人的な偏見もありますけれど、トレーナーやスポーツインストラクターといった人達は、基本的に筋トレが好きなんですね。
私が受けていましたトレーナーの授業でも、いろいろな筋トレ方法(道具を使うものも含めて)や、どうやったら筋肉を効率的に鍛えられるか?ということばかりという印象でした。
筋肉信仰に拍車がかかることはあっても、疑うようになることはまずあり得ないと思ったんですよね。
筋トレをせずとも、呼吸やエネルギーの通し方だけで、まるで筋力がアップしたかのように変わってくるものを、
わざわざ筋トレするというのはどうかと思うんです。
しかも、筋トレではない呼吸やエネルギーの通し方による安定度の高まりは、
他人からしますと体を重たく感じさせながら、自分本人は体を軽やかに動かせるんです。
それは軸が通っているかどうか?ということにもなるのですけど、
筋トレで安定度を高めるというのは、軸を作るという行為ではなく、
周囲からがっしり固めるということになりやすく、実はかえって軸が弱くなってしまったりもするんです。
いい動きを力強くするためには筋肉量も必要になってくるでしょうけれど、
筋肉をつけたらいい動きが出来るというわけではなく、
いい動きは、いい動きを練習しなければ出来るようにはなりません。
どうしても順番が逆になってしまうんですね。
筋肉は鍛えたら使えるのではなく、使えるように鍛えるべきで、
それは鍛えるという感覚よりも鍛えられてしまうという感じの方がいいと思うんです。
筋トレは自分ひとりでも出来ますけれど、いい動きの練習は自分ではなかなか出来ません。
筋トレは教えてくれる人がいくらでもいますけれど、いい動きを教えられる人はどうでしょう?
私は自分自身の動きを少しでもいいものにしたいなと思いますし、
クラスのみんなにも少しでもいい動きが出来るようになって欲しいなと思っています。
精進、精進。
マイムから心と身体の平和を http://www.geocities.jp/mime_jidai/
クラス案内 http://blogs.yahoo.co.jp/mime_jidai/46000508.html