で、その時、
真っすぐな姿勢になるのに、お腹に力を入れた方がいいかどうか？
という話になったんです。
みなさんはどう思われますか？
一般的にはお腹に力が無いから、姿勢が悪くなる。姿勢を良くすために腹筋をつけましょう。というようなことが言われますよね？
私は、
「力は入れなくていいです。」
とお伝えしました。
そして、ある順序を踏んで真っすぐな姿勢になってもらたんですけど、その時、お腹に力が入っているかどうかを尋ねますと、
「お腹に力は入っています。」と。
で、私は聞きます。
「お腹に力を入れていますか？」
答えは？
「はい、入れています。」
ではありません。
「いいえ、入れていません。」
なんです。
何だか、よく分らないですよね？
お腹に力が入っていると言っているのに、入れてませんだなんて。
まるで、禅問答ですよね（笑）
でも、これは禅問答でも何でもなくて、ただ本当にそうなんです。少なくとも、その方にとっては真実。
入れていないけれど、入っている。それがその方の実感なんですね。
身体の使い方って、こういった類いのことが多いような気がするんです。
どんな身体のポジションであっても、骨の位置関係を調整することで、無理のない自然なものにしようとすれば、筋肉たちはそれぞれ必要な分だけ力を入れてくれます。
どれくらいの力が必要かは、私たちには分りません。
けれど、身体は最適な解を出してくれるんです。
それを、分ったように、ある箇所の筋力不足のせいにしてしまう。
姿勢の悪さを腹筋や背筋不足のせいにしたり、ふらつきやすいのを脚力不足のせいにしたり。
って、私自身、さも分ったように話していますけれど、ここまで来るのにどれだけ時間がかかったことか。。。ふぅ～。
けれど、だからこそお伝えしなければと思うんです。
騙されるな！（笑）
大事なことは、骨の位置関係を調整する力なんです。
もちろん、そんなよく分らないことを自力でするのは難しいと思うんですよ。
そこで、何か１つ２つ意識することで、体全体の骨が少しでも良い位置関係に近づける、そんなことを提案出来たらなと、いろいろ探しているんですけど、この真っすぐな良い姿勢の場合ですと、ポイントは頭の位置。
背骨ではないんです。
どうしても良い姿勢＝背筋がすっと伸びている、というイメージに引きずられてしまい、胴体部分を何とかしようと思ってしまうんですけれど、そうしますと、どうしても変な力みが生じたり、ほんとにこれでいいのかなぁ？と、どうも納得感が生まれづらいことになってしまうと思うんですね。いかがですか？
そんなことはない？
少なくとも、私はそうでした～（笑）
困っていない人はいいんです。
私のように困っている人の手助けになればいんです。
でも、多分、困っていない人は、ここまで読み進んでいないとは思うんですけど（笑）
話を戻しましょう。
頭をいい位置に持ってきますと、楽に良い姿勢になってしまいます。
頭が浮かんでいて、顔から下の体は全部ぶら下がっているような感じです。
体全体はぶら下がっているのですから、地球の中心に向かって真っすぐになるのは、ごく自然なことなんですね。で、結果として、頭の真下に足（裏）がきまして、足裏にかかる体重は一様に分散され、特にどこかに重さがかかってるという感じではなくなるんです。
くれぐれも、足の真上に頭を持ってこようとはしないで下さいね。
わけ分らなくなりますから。
この感じになりますと、最初の禅問答のような、力を入れてはいないけれど、力が入っているという状態になりまして、こういった感じで日常を過ごしていますと、自然に必要な筋力が、必要な箇所についていくんです。
どこにどれだけ必要か？なんて分らないんです。
悪い姿勢を直すのに、こっちの筋肉を鍛えましょう、あっちの筋肉を鍛えましょうとやっていては、埒が明かないんです。
良い姿勢になってしまえばいいんです。
で、それは可能なんです。
車の運転で、遠くを見ていれば真っすぐ走れるのに、近場を見て右に左に修正していては、真っすぐには走れませんでしょ？
遠くを見ながら走っている時は、自然にハンドルを細かく操作しているものなんです。
その操作を意識し出しますと、途端にふらつくんですね。
おっ、、、また、話が長くなってしまいました。。。
骨の位置調整のお話でしたね。
前回のお話とあわせて、ぜひ骨の位置を自覚することで、快適で美しく強い身体になっていただけたらと思います。
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