世に広まっている、体幹の考え方、鍛え方に間違いが見られるというお話、
3話目になります。
(今回で、ひとまず終わりです。)
前回最後に、
「体幹は力が抜ける必要がある!」
というお話をしました。
それが、
「固まる」と「固める」の違いになると。
「体幹は力が抜ける必要がある」ことの理由に、
柔らかく動く。
素早く動く。
一瞬の変化に対応する。
を、前回あげましたが、これ以外にも、
重みを移動させる。
というものがあります。
このことは、ここでは踏み込みませんけれど、
水を満たした柔らかめのゴム袋をイメージしていただけますか?
持ちづらいですよね?水袋の重心が定まらないですものね。
そういったことになります。
いずれにしましても、体幹は動けるようにしておきたいわけです。
「固める」ではなく「固まる」といいますのは、
負荷に対して骨が的確に動こうとする結果として、
必要な筋肉が必要なだけ収縮することです。
筋肉はひとかたまりではなく、細い筋繊維が束になっていまして、
その繊維一本一本が働いているんですね。
○○筋がどうのという話で、分った気になっても仕方ないんです。
「○○筋を意識して」ではなく、骨の動きを認識したほうがいいのです。
○○筋は、その骨の動きを邪魔しないようにしてもらいたいのです。
そこで、お待たせしました、体幹の鍛え方です。
ようやく、このお話になりましたね。
分かりやすく、大事なポイントだけお伝えします。
負荷を受けながらも、柔らかな表情のまま、ゆったり大きな呼吸をしながら、
伸びやかに、そして出来得る限り力を抜き、動かせるところは出来るだけ軽やかに動かす。
これだけで、随分違います。
最初に戻りますけれど、体幹が重要視されるのは、
バランスの保持とエネルギーの通りのためですね。
体幹の機能が弱いと、
自分の思うようにバランスをコントロールできず、転倒しやすくなったり、
手足といった末端の筋肉を働かせ過ぎて、疲れやすくなってしまったり、
力が思うほど出せなかったり、呼吸が浅くなったりなどが起こるというお話でした。
これは、そもそも、体幹の機能が弱いことが原因というよりも、
体幹を機能させない身体の使い方をしていることが原因なんですね。
その意味で、体幹が機能せざるを得ない動きをする必要があるのです。
体幹を鍛えたからといって、機能するわけではありません。
「固まる」ではなく、「固める」トレーニングで、
不必要に体幹を力ませる癖がつくことに、
思いを馳せていただきたいのです。
先ほどのポイントを加えることで、意味合いが変わってきますので、
上手に楽しくトレーニングしていただけたらと思います。
その上で、もう少し体幹の意味合いを理解して使えるようになりたいなとなりましたら、
はい!いつでもお待ちしております!
※下記ワークショップ 1段目の『走り(急歩・競歩)』は、
11月17日 『刀の扱いから、身体の使い方とエネルギーの伝わり方を学ぶ』
11月24日 『呼吸力 こきゅうぢから』
来年 1月27日
『マイミクロスコープ
〜夜のアートマイム劇場〜』
Body,Mind&Spirit
本当の自分の身体は天才だ!