オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

ボディワーク

身体をどう作るか?

ポーランドでの公演を終えて帰ってきましたが、 向こうのアクターを見たり、話を聞いたりして思ったことは、 向こうの人は基本、絵になる姿勢を容易に取ることが出来るということ。 そして、表現が弱い時に日本では気持ちを込めることで強めようとしがちだけ…

足指で地面を掴むことと、流れのある動き

「足の指でしっかり地面を掴みましょう」といったもの、耳にしませんか? タオルギャザー運動(足の指でタオル手繰り寄せる)は、そのための運動ですしね。 浮き指が良くないというのも、耳にしますね。 ところが、宮本武蔵が「つま先(足の指)は少し浮いて…

世界を、自分自身を、音で捉えたことがありますか?

世界を、自分自身を、音で捉えたことがありますか? 自覚はしていなくても、感覚に大きな影響を与えている、耳には聞こえない音があります。 無音の音です。 無音の音は聴覚で捉えるのではなく、触覚的に捉えているとも言えます。 身体も心も、音とともにあ…

無線と有線 〜全身のつながり方〜

全身がつながって動けるかどうか? 身体の使い方として、とても重要なこと。 昔の私もそうでしたけれど、多くの人はつながっていなんです。 全身を動かすことと、つながって動けているのとでは、 全く違うことなんです。 このことを理解出来るのは、つながっ…

働いて欲しい筋肉を意識しない方が良い?

身体の使い方を良くしていく上で、重要なことがあります。 それは、働いて欲しい筋肉を意識しない方が良いということです。 意識しない です。 意識するから、動きが悪くなるんです。 例えば、よくある「お尻を締めましょう」「お腹に力を入れて」 について…

「体当たり・尻もち」文化

いきなりですが、日本は「体当たり・尻もち」文化なんだろうと思うんです ね。 どういうことかと言いますと、 基本、身体の使い方の話なんですけど、 攻撃の際に、相撲は体でどん!と当たりますでしょ? 空手などの突きも、ボクシングのようなパンチではなく…

快・不快を感じる力、歪んでいませんか?

身体的な快・不快を感じる力というのは、生き物にとって原始的・本能的なものですけれど、 人間はその力が思考によって歪められていきます。 思考といいますのは、社会生活に適合していくことと切り離せないものです。 もし歪むことがなく、快・不快を大事に…

硬いものは脆い・・・とはいえ

エネルギーを通すって、どういうことでしょうね? 私は、流れが止まらないことというのは重要なポイントだと思うんです。 レッスンの場では、しばしば壁を押してもらうことがあるんですけど、 (マイムの見えない壁ではなく、リアルな壁ですよ 笑) エネルギ…

柔らかさって? 〜働き過ぎと働かなさ過ぎ〜

身体は硬いのは良くない。 柔らかい方が良い。 本当にそうでしょうか? いえ、まぁそうですよね。 基本的には、そうだと思います。 けれど、以前、治療家(施術家)の方から聞いたお話がありまして、 それは、ヨガなどをしている人で、 筋肉が硬く、靭帯が伸…

動きを良くするって、どの動きが肝なの?

動きが良くなったらいいな。 そう思う人は多いと思うんです。 そもそも、この記事を読んで下さっているのは、 動きに興味がある方ですものね。 私の著書でも『動きの天才になる』が一番人気があるようで、 やはり動きを良くしたい人は多いのだと思います。 …

どうやったら、身体が持っている本来の天才性を掘り起こせるの?

発声ですと分かりやすいのですけど、動きであっても、 自分がどんな声になるのか、どんな動きになるのか?を あらかじめ決めてしまわない って、意外に大事なんです。 まず声のお話から。 発声のワークを提供し始めてからもう10年くらい? 当初から、身体の…

言語化とは、ネットワークに目を向ける力。

身体の使い方を良くしていく際、 言語化、分析の力は非常に重要なことだと思います。 オリンピック金メダリストを生み出したコーチも、 その重要性を説いているようですね。 で、そうなりますと、なんだか私たち一般人とは別世界の話でしょ? となってしまう…

身体の使い方の質を高める必要は、ない。

身体の使い方の質を高める必要があるかないか? 私は、どちらでも構わないと思っているんです。 え!?? って、感じでしょうか? 確かに、ここではいつもずっと身体の使い方を良くしましょうといったお話をしています。 けれど、それはあくまで良くしたいと…

「出来る」と「出来ない」の間

筋力があっても柔軟性があっても、 エネルギーの通し方を掴めないと、出来ないことがあるんですよね。 日本舞踊を習い始めてしばらくした頃ですけれど、 ある腕の動きと言いますか、形が出来なかったんです。 全く出来る気がしない感じだったんです。 先生も…

身体の使い方の正解

身体の使い方は正解があるような、無いような、 分かりづらいところがありますね。 私は基本、有効かどうか?という考え方でして、 「和の身体/西洋の身体」というのも、 有効に働かせられるかどうかが重要であって、 囚われてどちらかしか認めないとか、良…

練習の仕方 出来るようにではなく、出来てしまうように

身体の使い方を良くしていく際に、 相手を力感なく押したり倒したりといったものがあります。 こういった他者になんらかの作用を及ぼす行為は、 結果が分かりやすいく、楽しさがありますよね。 ですから、古武術的なものや合気道のようなものは、 他の武道系…

エネルギーを通せたときの気持ちよさとは?

自分のエネルギーの通りを実感出来るようになると、 モノを見る目・感覚が変わります。 変えようと思うかどうかとは無関係に。 体の動きを良くしていくとき、エネルギーに目を向けるとは、 物理的な動き方だけではないからですね。 以前、〇〇のインストラク…

身体のことって、身体能力以前に、考え方なんです。

軸って、どうされてますか? 踊りや武道では軸のことは言われると思いますけれど、 一般的なスポーツではどうなんでしょう? 背筋を伸ばしてとか、真っ直ぐにとか そんな言葉で言われることもあるかもしれませんね。 私自身、以前はそうでしたけど、 体の中…

筋トレやストレッチという考え方でトレーニングをしないって、どういうこと?

筋トレやストレッチという考え方でトレーニングをしない。 自分自身も生徒さんにも、基本こういった姿勢でやってきています。 本でしか私のことを知らない場合は、いくらかの誤解はあるようですけど、それはそれとして、 レッスンの場で、私が生徒さんをどう…

居心地の良さは大事だけれど・・・

力を使わないで、人を倒せたり、パワーが出るといったタイプのものに傾倒する人の中で、 一定数、本当はそういうことをやらない方が良い人がいます。 むしろ、夢中で力を振り絞らざるを得ないようなことをした方が良い。 逆に、いつも交感神経優位なパワー大…

土台の動き・複雑な動き〜身体の使い方を良くする秘訣〜

私の記事を読んでくださる方は、身体の使い方に興味のある方がほとんどではないかと思います。 身体の使い方で最も大事なことは、「立つ・歩く」の質を上げることだと思うんですね。 身体関係のことをされている方は、ほぼ誰でも同じだと思います。 けれど、…

なぜ特別クラス?

新しいクラスが出来ました。 「日曜特別クラス」 特別感がありますでしょ?(笑) はい!実際、特別なんです(真剣!) この特別クラス開講の経緯ですけれど、 ひと言で言ってしまいますと、 継続して受講したほうが絶対に身になるから!です。 私がお伝えし…

体感と解剖学、そして発想。

前回、声帯(音程)のコントロール力が上がったのは 解剖学的な理解が進んだからというお話をしました。 同時に、体感がないと使えないといったことも。 けれど、そういったこととは、また別の意味で、 解剖学的なことをどれだけ熟知しても、 動きが良くなら…

あなたは しなる?曲がる?

レッスンをしていますと、どうも多くの人が 「しなる」動きが苦手なように感じるのですけど、 これを読まれている方は、どうでしょうか? 「しなる」と似た動きに「曲がる」があります。 「しなる」と「曲がる」・・・似ているけれど、全く違うもの。 「しな…

内側から動くって?

身体の使い方を指導する中で、何が難しいかといえば、 目には見えない内側の動きを、生み出せるようになってもらうこと。 しかも、この難しさは、そもそも 内側の動きって何? と、多くの方にとっては、未知のものということがあるんですね。 ひと頃、インナ…

体幹と末端の接続部分、力抜けていますか?

体幹と末端(手先・足先・頭)の関係性、なかなか難しいですね。 体幹から動いた方が良い。いや、末端から動いた方が良い。 という問題ではありませんで、 そもそも、体幹と末端が結びついていない、という問題です。 いえ、全く結びついていないということ…

自分で作ったイメージに閉じ込めたまま動いていませんか?

動く際に、音が大事だと以前からお伝えしています。 例えば、真っ直ぐに伸ばした左腕を真横に上げる(真下に下げているところから)、とします。 これ、どんな風に上げますか? まずは実際にやってみて下さい。 そして、どんな風に上げたかを、私に説明して…

土台の扱い、要注意!?

発声に関する重要なことを発見し、声の上級編ワークでお伝えしてきたのですが、 ここにきて、また一つ大切な気づきがありました。 このワークにはプロの声楽家の方が複数名参加されていまして、 内容に対しては絶賛していただいており、 ある声楽家の方は、…

脳を使わない自然な動き?

身体が勝手にやってしまうことを、抑えるのはかなり大変なことです。 ところで、なぜ、身体が勝手にやってしまうのでしょう? それは、必要だからですね。 その人の身体の使い方にとっては、必要なことをやっているんですよね。 もちろん、全くの無意識です…

室伏広治氏の紙風船トレーニング 2

以前に室伏広治氏の「紙風船トレーニング」のお話をしました。 (『室伏広治氏の紙風船トレーニング』) 膨らました紙風船を、両手で思い切り潰そうとしながらも潰さずに持ったまま、 腕の位置を変えたり、体を動かしたりする体幹トレーニングです。 クラス…